Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の昆虫-11/30

今朝も昆虫のフィールド調査に出かけました。目的地の近くにスダジイの街路樹があり、周辺にエノキの幼木がみられました。幼木をチェックしていたら目の前にムラサキシジミ Narathura japonica が翅を広げてとまっていました(写真1)。 写真1 エノキ幼木の…

チャエダシャク

この時期発生するガの一つがチャエダシャク Megabiston plumosaria です。シャクガ科、エダシャク亜科の一種です。オスはよく灯りに集まってくる性質があるので、公園のトイレの壁などによくみられます。 そう思いながら、近くの公園のトイレの壁を見たら案…

今日の昆虫-11/28

11月も終わりに近づいてきましたが、まだまだチョウが羽ばたく姿や葉の上をウロウロする昆虫の姿が見られます。 写真1は、ツツジの上で朝陽を浴びるムラサキツバメ Narathura bazalus です。マテバシイの植樹の周りを飛んだりとまったりしていました。 写真1…

ゴマダラチョウとアカボシゴマダラの共存-2

以前のページでゴマダラチョウとアカボシゴマダラの越冬型幼虫がいっしょにいる場面を紹介しました。↓ ゴマダラチョウとアカボシゴマダラの共存-1 同一属(genus Hestina)の両者がどの程度の頻度で共存しているのか、興味をもって探索を続けています。最大…

ネズミモチ

今日は知り合いの方が「エノキの低木が数本生えてる」と教えてくれた公園に行ってきました。公園内を歩くと確かに1.8 m程度のエノキが2本生えていましたが、タテハチョウ科の幼虫特有の食痕がなく、幼虫発見とはいきませんでした。 それで、公園内の樹木を観…

日本の暮らしにおける女性像

今朝のNHK「あさイチ」で女性同士の友情を取り上げていました。生物学的に考えれば、多くの霊長類が母権社会を形成してきた事実があり、女性と女性の結びつきは特別なものがあると想像できます。昆虫をみても、ミツバチの社会は女王蜂を中心に働き蜂もすべて…

グリーンベルトのヤマトシジミ

昆虫の定点観察の一つとして、近所にあるグリーンベルトです。この一ヶ月における市の刈り込みと清掃で下草がほとんどがなくなってしまいました(写真1)。 とくに、ヤマトシジミのカタバミ上での発生を観てきただけに残念です。観察していた幼虫や蛹がすっ…

湖畔から見た富士山

河口湖の湖畔から見たこの時期の富士山です(写真1)。紅葉と富士山のコントラストが美しい。 写真1 静岡県側から見る姿とはまた異なった趣があります(写真2)。 写真2 しかし、富士山を眺める風景の美しさとは対照的に、久しぶりに訪れたゴマダラチョウの…

発電機にカマキリ

今日は農産品や食に関する市のイベントが公園であったので出かけました。全国の有名店が集まった屋台のラーメンを食べるのに2時間近く並びましたが、まあまあの味でした。これまで全国にある相当な数のラーメン店を試してきましたが、故郷の九州ラーメンを超…

朝陽を浴びるアメリカミズアブ

立冬を過ぎて昆虫の活動が鈍り、日中の最低気温が10℃を下回るようになって、さらに昆虫の個体数がぐっと減ってきました。それでも今朝も庭にはヤマトシジミが飛んでいます。 ウチでは庭で生ゴミ処理器が稼働しており、器内温度は今でも30℃を超えています。そ…

ケヤキの個性

昨日、竹林の中にそびえるケヤキの大木と樹皮のまだら模様に感動し↓、ケヤキをあらためてじっくり見たいと思いました。 竹林の中のケヤキ - Dr. Tairaのブログ そこで、千葉県松戸市常盤平のケヤキ通りを訪れてみました。 当該のケヤキ通りは、常盤平さくら…

コムラサキ亜科チョウの越冬幼虫の見分け方

オオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラは、いずれも幼虫がエノキを食樹とするタテハチョウ科コムラサキ亜科のチョウです。成虫はそれぞれ特徴的な大きさや翅の模様があり、同定は容易です(図1)。 図1. オオムラサキ、ゴマダラチョウ、およびアカ…

竹林の中のケヤキ

街の中には自然の雑木林とはまた異なった趣の森が見られます。今日訪れた東京近辺の街の森もそのうちの一つです。ケヤキ、シラカシ、椿、三茶花などの植栽を基本とする屋敷林に、長い時間をかけて自然の造形が加わったような約4ヘクタールほどの森です。クヌ…

次郎柿の食べ方

秋の果物の代表の一つとして柿がありますが、以前のページで次郎柿を紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16532449.html)。東海地方を中心に生産されていますが、今では全国で販売されています。 次郎柿は富有柿よりも歯ごたえがあり、…

アカボシの幼虫の群れ

海外からの移入種と推定されている関東のアカボシゴマダラ Hestina assimilis ですが、本ブログでも何度も取り上げているように、本年の1月に特定外来生物に指定されました。 この特定外来生物に指定には昆虫学者の強力なプッシュがあったと聞いています。同…

東三河のハシボソ

昨日の夕方、愛知大学豊橋キャンパスや周辺の宅地、緑地を散策して回りました。気がついたことの一つとして、出会ったカラスの中でハシボソガラスがけっこう多かったことです。 写真1は愛知大学の副門の地面にいたハシボソです。ピョンピョン跳んだり、ペタ…

ゴマダラチョウとアカボシゴマダラの共存-1

11月に入って、朝早くからエノキの落ち葉の下の幼虫の観察を行っています。単独の落ち葉だけではなく、小枝ごと落ちているものもたくさんあります。大小二つのピンセットや菜箸を使い分けながら一つ一つ観ていくのですが、けっこう時間がかかります。 しかし…

コガタスズメバチ

道を歩いていたら、コガタスズメバチ Vespa analis が落ちているのを見つけました。死んでいるのかと思ったら体が小刻みに震えていました。どうしたんでしょうか。

豊橋公園のエノキ

愛知県豊橋市の豊橋公園は市街地の中の公園としては比較的広い方であり、ケヤキの木が多いことで知られています。一方で、同じ落葉広葉樹のエノキはそれほど多くありません。しかし、私は二十数年前にこの公園を初めて訪れた時に、エノキを食草とするゴマダ…

今日は豊橋

今日は昆虫の定点観察で、愛知県豊橋市にやってきました。写真1は、新幹線のホーム越しに遠くに三河湾を望む風景です。 写真1 豊橋駅前のデッキにあるマスコットのトヨッキー。恒例ですが、これから年末にかけてイルミネーションで飾られることでしょう。 写…

紅葉と昆虫

今日も二か所の公園を訪れ、昆虫の定点観察を行いました。明後日に講演会があってそこで話すネタの確認も目的の一つです。どの定点の場所においてもカエデが先駆けて紅葉し始めています。 写真1、2は最初に訪れた公園のカエデの紅葉です。 写真1 写真2 紅葉…

ハシボソがいる都市公園

市街地のカラスといえばハシブトガラスです。カーカーと澄んだ声で鳴くカラスで、街の中のゴミ集積場を漁っている姿をよく見かけます(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16490253.html)。 私が昆虫の定点観察を行なっている公園の一つは市街地の真…

自然観察園の虫

今日は昆虫の定点観察の場所の一つである市川市大町公園自然観察園に行ってきました。市街地の中とは思えないほどの自然が残されているところで、約1 kmにわたって、湿地と樹林が続きます。 写真1は公園の入り口です。 写真1 湿地帯の中央には写真2のような…

サツマイモを食べる

先月の13日は「さつまいもの日」でしたが(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16514492.html)、今朝はNHKあさイチ」でサツマイモを食べるというテーマで放送していました。 サツマイモは元々南米原産で、17世紀の初め頃に中国から琉球を経て日本本土…

農業体験教室-2

前のページで農業体験教室に参加したことを紹介しましたが(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16455039.html)、今日はその続きの教室があり、2ヶ月前に植えた苗で育った野菜を収穫に行きました。参加者は親子連れが多く、30名ほどになりました。 …

都市公園の植栽管理ーエノキを考える

前のページで、私が昆虫の定点観察を行っている都市公園の一つにおいて、市による定期的な植栽剪定、伐採が行われている状況を紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16550385.html)。この作業により、公園内に生えていた200本近いエノキ…

クビキリギリス

バッタの仲間には外灯に集まる性質のものがあり、コンビニエンスストアや公衆トイレなどの壁にとまっていることがあります。その代表と言えるものがクビキリギリス Euconocephalus thunbergiです。 早朝、雨の中歩いていたら、公園のトイレの壁にクビキリギ…

ワカバグモ

このところ、エノキを観察する日々が続いていますが、いろいろな生物に遭遇します(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16548690.html)。昆虫のみならずクモ類にもたくさん出会います。 写真は、エノキの葉上にいたワカバグモ(Oxytate striatipes)…

ゴマダラチョウの幼虫

ゴマダラチョウ Hestina japonica はタテハチョウ科の在来種であり、種形容名の"japonica"にそれが現れています。昔はよく飛翔する姿を見たものですが、今ではすっかり個体数が少なくなってしまいました。 私は、ゴマダラチョウと同じくエノキの葉を食草とす…

アカボシゴマダラの産卵

早朝からアカボシゴマダラの観察定点の公園に行ってきました。今日で市による植栽の剪定・エノキ等の伐採が終了予定なので、その前に最後の観察を行うためです。公園に到着すると、伐採予定区域の大部分がもう作業が終了しており、わずかを残すのみになって…