Dr. Tairaのブログ

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アカボシゴマダラの産卵


早朝からアカボシゴマダラの観察定点の公園に行ってきました。今日で市による植栽の剪定・エノキ等の伐採が終了予定なので、その前に最後の観察を行うためです。公園に到着すると、伐採予定区域の大部分がもう作業が終了しており、わずかを残すのみになっていました。

ふとユラユラ飛ぶチョウがいたので目を投じると、何とアカボシゴマダラの成虫です。まだ飛んでいるんですね。しばらく飛ぶ姿を見ていると、そのうち伐採でわずかに残った60 cm程度のエノキの幼木にとまりました(写真1)。

イメージ 1
写真1

しきりに腹部先端を内側に曲げながら枝上を移動しているので、産卵かなと思って近づいて見たらやっぱり産んでいました。きれいなエメラルド色の卵です(写真2)。ゴマダラチョウと見分けがつきません。

イメージ 2
写真2

新鮮な葉上ではなく、産みつけられたのは枝についた枯葉の上です。卵の大きさはほぼ1 mmでした。このほかに枝に2個見つかりました。

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写真3

成虫は産み終わると私の周りをユラユラ旋回し始め、そのうち体の横にとまりました。写真4は真下を見ながら撮ったものです。

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写真4

前のページで紹介しましたように、幼虫はすでに越冬態勢に入っています(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16545939.html)。この時期に産卵ということならば、卵はこれから孵化して越冬幼虫になるのでしょうか。この幼木がそのまま残されるようであれば、追跡してみようと思います。