Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

新しいプロバイオティクス

はじめにープロバイオティクスとは 私たちは、マスメディアやインターネットなどを通じてプロバイオティクス(probiotics)という言葉をよく聞きます。これは共生を意味するprobiosisを語源としており、アンチバイオティクス(=抗生物質、antibiotics)に対…

クズが好きな昆虫

今日は所要で訪れた公共施設の近くに、クズ Pueraria montana var. lobata が生い茂る比較的広い荒地を見つけました(写真1)。クズはマメ科クズ属のツル性の多年草です。何年もわたってどんどん成長し、その場所を埋め尽くしてしまいます。きっと虫がいるに…

ピザと味噌汁をいっしょに食べたら

今日はピザと味噌汁をいっしょに食べるというシュールな食事をしてみました。ピザは近くのスーパーマーケット内のパン屋で買ってきたパン生地のもので、照り焼き風のチキン、コーン、チーズが乗っています(写真1)。味噌汁はアサリの出汁に合わせ味噌を組み…

ナシケンモンの幼虫

前のページで紹介したセイタカアワダチソウが繁る場所(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16534681.html)の横には荒地があり、キクイモ Helianthus tuberosus が生えています。キクイモは日本では外来種として知られているキク科ヒマワリ属の多年草…

セイタカアワダチソウと昆虫-3

今日は午後から、昆虫の定点観察場所であるセイタカアワダチソウが繁る梅樹林休耕地に行きました。今まで2回にわたって吸蜜に集まる昆虫を紹介してきましたが↓、今日は3回目です。 ●セイタカアワダチソウと昆虫 https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/165…

ササグモの幼体

今日の午前中は町内会のクリーンデーで草刈りでした。裏庭の草を刈っていたらクモが飛び出し、家壁に張り付きました。草刈りの手を休めて撮ってみたところ、ササグモ(Oxyopes sertatus)の幼体でした(写真1)。体長6 mmほどです。 写真1 ウチのサンゴジュ…

秋の日比谷公園

今日は東京銀座まで書道展を鑑賞に行き、帰りに日比谷公園に寄りました(写真1)。午後をだいぶ回っていましたが、まだ時間に余裕があったので、大都市のど真ん中の公園に、どんな生き物がいるか、見てみようと思いました。 写真1 公園内の花壇にはバラやジ…

ダイミョウセセリ

昨日、いつもとおりカタバミが咲くグリーンベルトを歩いていたら、ダイミョウセセリ Daimio tethys がいました。黒地に白帯のあるセセリチョウです。ベニカタバミの花にしがみついていました(写真1)。ちょっと見にくいですが口吻を伸ばして吸蜜しています…

次郎柿

スーパーマーケットの果物売り場に柿が並び始めました。最盛期は11月ですが、もう果物売り場はみかんと並んでオレンジ一色です。柿といえば富有柿と次郎柿ですが、今日訪れたスーパーには両者が隣同士で並べられていました(写真1)。1個税抜きで99円と安め…

セイタカアワダチソウと昆虫-2

前回の記事で紹介しましたように、今が盛りであるセイタカアワダチソウにはハチ目、ハエ目を中心としてたくさんの昆虫が集まっています(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16525105.html)。ここでは、前回紹介できなかったものをいくつかアップしま…

生活の新常識ー蒸気の活用法

3日前になりますが、NHK「あさイチ」で「生活の新常識ー蒸気の活用法」と銘打って、水蒸気の美容や快適性への応用、洗濯・クリーニングへの応用、衣服管理への応用を取り上げていました。ここで、あらためて紹介したいと思います。 まず、私たちの身体の快…

イネカメムシ

家の中で仕事をしていたら、小さな虫が這っている姿が目に入りました。何だろうと思って近づいてみたらイネカメムシ(Niphe elongata)でした(写真1)。 カメムシ科の仲間ですが、カメムシによく見られる前胸部左右の出っ張りがほとんどありません。また、…

キタテハとアキアカネ

今朝も日常的に定点観察を行なっている近くのグリーンベルトに行きました。主目的はヤマトシジミの産卵行動を見ることですが、このところ、オレンジ色が強い秋型のキタテハ(Polygonia c-aureum)が多く見られ、秋を感じさせます。 地面近くに止まるキタテハ…

市販グリホサート系除草剤の毒性?

先日、有名なレンタルビデオ屋に行った時に、店の周りを見てびっくりしました。何と除草剤が撒かれていて、草がすっかり枯れていたからです(図1)。それから1週間後にまた訪れたのですが、枯れ草はそのままになっていました。 図1. 除草剤が撒かれて枯れ草…

雨の日のホシホウジャク

今日は朝から雨です。玄関前のポストまで新聞を取りに行き、横に生えているアメジストセージ(写真1左)を見たら、雨の日にもかかわらずホシホウジャク Macroglossum pyrrhosticta が訪れていました(写真1右)。 写真1 ホバリングしながら吸蜜する姿をカメ…

スーパーマーケットでのプラスチックごみ

私は仕事がら、そして買い物のためにスーパーマーケットをよく訪れます。生鮮食品を視たり、加工食品の表示や食品の値段をチェックしたりしながら買い物をしています。お客さんたちの動きもいやが応にも目に入ってきます。 最近気になっていることの一つとし…

秋のアカタテハ

アカタテハ(Vanessa indica)と言えば、その翅の色と相まって秋を感じさせるタテハチョウの代表格です。本種自身は春から秋まで目撃できるチョウですが、秋にとくに個体数が多くなります。 今日も仕事前に、ヤマトシジミの定点観察の場所としている近くのグ…

セイタカアワダチソウと昆虫

この時期セイタカアワダチソウ Solidago canadensis var. scabra があちこちで黄色い花を咲かせています(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16514244.html)。昆虫はこの花が大好きなようで、たくさんの種類が寄ってきています。 前回は風が強すぎて…

カタバミとシジミチョウ

私はシジミチョウの普通種、ヤマトシジミ(Zizeeria maha)の定点観察を数年続けています。悩みのタネがその場所での植生の変化です。たとえば、草刈りや地ならしや工事があって食草のカタバミ(Oxalis corniculata)がつぶされたり除去されたりすると、まっ…

カマキリ3種

ウチの近くの小公園は通りに面してエノキが生えています。通りすがりにそこを何となく見たら、目の高さの葉の上にカマキリがいてこっちを見ていました(写真1)。ハラビロカマキリ(Hierodula patellifera)です。前脚の付け根あたりに特徴的な黄色いイボが…

拾ったアカボシゴマダラ

今年の夏は、千葉県内のいろいろな場所でアカボシゴマダラ Hestina assimilis の姿を見る機会が多くありました。以下にこれまでの関連記事を掲げます。 アカボシゴマダラの乱舞 - Dr. Tairaのブログ アカボシゴマダラの目撃 - Dr. Tairaのブログ 保護したア…

各社世論調査の比較

はじめに 大手メディアによる今月分(2018年10月)の世論調査の結果 [1-11] が概ね出揃いました。SNS上では、世論調査は信用できないとか捏造だとかいうコメントも見受けられますが、とりあえず発表されたデータに基づいて今回も考察してみたいと思います。 …

ツマグロヒョウモンの模様の多様性

ツマグロヒョウモン(Argyreus hyperbius)は、国産のヒョウモンチョウの中では珍しく、南方系のヒョウモンチョウの仲間です。いま北上化を続けており、食草とするスミレ科植物(園芸用のパンジーやヴィオラ)の人為的移動・拡大と地球温暖化が関わっている…

マコモタケ

今日の夕方、TBSテレビ「Nスタ」でマコモタケを紹介していました。マコモタケはイネ科の多年草であるマコモ(Zizania latifolia)からできる作物です。柔らかいタケノコのような、あるいは長芋の炒め物のような食感がある、ほのかな甘みがあるさっぱりとした…

オキザリスとヤマトシジミ

ヤマトシジミ(Zizeeria maha)の幼虫の食草はカタバミ(Oxalis corniculata)ですが、カタバミ属(オキザリス、Oxalis)には観賞用に移入されたいろいろな種があり、国内で広く野生化(帰化)しています。私は以前からこれらのオキザリスとヤマトシジミとの…

ハナカタバミとヒメツルソバ

ウチの庭先には、いまハナカタバミ(オキザリス・ボウウィー、Oxalis bowiei)が濃いピンク色の花を咲かせています。カタバミ科カタバミ属の多年草です(写真1)。 写真1 同じオキザリスの仲間であるカタバミ (Oxalis corniculata)に似ていますが、花の色…

ヤママユ

ヤママユガ科のガはいずれも大型で迫力があります。日本在来の代表的な種がヤママユ(Antheraea yamamai)であり、北海道から九州にかけて分布しています。 昔は街中でも電柱や神社の外灯によく飛来して止まっていたものですが、近年は目撃する回数がめっき…

オシロイバナ

いつも不思議に思うのは、オシロイバナ(Mirabilis jalapa)は、なぜ夕方に花を咲かせるのでしょうね。そして、翌朝の午前中にはすっかり萎んでしまいますが。 オシロイバナは熱帯アメリカ原産の(日本では)一年草の移入種ですが、今ではすっかり野生化して…

秋のジョロウグモ

秋の産卵の時期を迎えてジョロウグモ(Nephila clavata)が色鮮やかになり、大きくなってきました。9月初旬には、胴体が20 mm前後の個体(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16464858.html)が見られましたが、今は30 mmくらいのものがあちこちに目撃…

旅するタネと秋の虫たち

今日は、自然観察指導員協議会の会員が講師として行う自然観察入門講座秋編「旅するタネと秋の虫たち」に参加してきました。入門講座ではありますが、タネに関してはあまり知識がないので勉強のつもりでの参加です(写真1)。 受講者数は20名弱で、年齢層は5…