Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

海外メディアが伝えた国葬に抗議する焼身事件

9月21日朝、首相官邸近くの路上で男性が自らの体に火をつける事件が起こりました。報道によると、男性が火に包まれているのを見た人たちが警察に通報し、駆けつけた警官が火を消し止め、その男性を病院に運びました。意識はあるようですが、その後容体につい…

パンデミックは終わっていないー米国メディアの論調

今日(9月21日)午前の記者会見において、松野博一官房長官は、日本で新型コロナウイルスのパンデミック終了宣言をすることは「現時点で考えていない」と述べました [1](以下の動画参照)。 これは、ニコニコの記者から、日本政府が近い将来にパンデミック…

ニューヨーク交通局の新しいマスク画像をめぐる話題

私は日頃、海外の研究者(主に微生物やウイルス学)と情報交換をしていますが、COVID-19パンデミックに対する各々の国の対策についても教えてもらっています。その中で、ニューヨーク市(NYC)にいる知人からのメールで、先日、公共交通機関におけるマスク着…

長期コロナ症状を抱える"long haulers"

世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は、9月14日の記者会見において、パンデミックの終わりは見えている("The end is inside")と述べました [1]。世界におけるCOVID-19の死者数が、流行初期である2020年3月以来の低水準になったことを受けての発言だと…

子どもへのCOVIDワクチンの影響:NEJM vs. デイリー・セプティック

最近、子どもに対する COVID-19 mRNAワクチンの効果に関する調査研究結果が、コレスポンデンス論文としてニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)誌に掲載されました [1]。これは、米ノースカロライナ大学 Gillings School of Global Pu…

被害拡大させて規制緩和する不思議な国

はじめに 日本国内の新型コロナウイルスの感染者数の累計は、今日時点で2000万人を超えました [1]。 このわずか2カ月弱で1000万人も増えたことになります。オミクロン変異体亜系統のBA.5ウイルスの伝播力の凄まじさを物語っています。 それにしても、日本は…

コロナ被害の認知的錯覚による誤解

はじめに 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる感染者数、重症者数、死者数などは、毎日各々の実数が報告されています。私たちはこれらを参考にしながら、流行や被害の状況を知ることができます。ところが、メディア報道やウェブ記事など…

新型コロナウイルスはどのように、どこまで変異するのか

はじめに 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が媒介するCOVID-19は、今なお世界中に被害をもたらしています。最も困難な問題の一つは、このウイルスのゲノム配列が継続的に変異・進化していることであり、流行の制御が難しいことです。ウイルスの変異は、感染…

全数把握見直しをめぐる混乱と問題

はじめに 日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規陽性者は、7月終わり頃から20万人を超える日が多くなり、入院患者と自宅療養者の数は200万人近くに達し、医療崩壊に至りました。それに伴い、新規陽性者数の全数把握の作業の過重負担が問題…

ウィズコロナの不平等リスクが顕著化した日本

はじめに オミクロン変異体BA.5亜系統による第7波流行は、不幸にして急拡大し、犠牲者を増やし続けています。これは、ウィズコロナ戦略における不平等リスクが、政府、為政者の不作為によって、そして担当専門家による認知バイアスによって顕著化した結果と…

米CDCガイドラインとwithコロナ

はじめに 昨日(8月12日)、このブログで、米国CDCのCOVID-19対策に関する改訂ガイドラインを紹介しました(→COVID-19インパクトの最小化ー米CDCガイドライン)。このガイドラインはパンデミック対策の主旨がきわめて明確に記述されています [1]。しかし、同…

COVID-19インパクトの最小化ー米CDCガイドライン

はじめに 米国CDCは、8月11日(現地時間)、COVID-19の感染症対策や公衆衛生に関するガイドラインを改訂しました [1]。日本のメディアは早速これをとりあげていますが [2]、「米CDC、コロナ感染者の接触者は隔離不要、高性能マスク着用に」などと、「軽くな…

起こるべくして起こった医療崩壊、そして専門家有志提言の無味乾燥感

はじめに 全国で感染拡大が止まらない新型コロナウイルス(オミクロン変異体亜系統BA.5)の第7波ですが、もはや検査による患者確定が追いつかず、頭打ちの様相を呈してきました。欧米先進諸国は全数把握をやめていますので、もはや感染者数では比較しようが…

ゾンビのように復活した「37℃, 4日以上」のなぜ?

はじめに パンデミックが始まった当初に政府や専門家から出された悪名高い、いわゆる「37℃, 4日間」の受診の目安は、まだ記憶に新しいところです(→新型コロナ受診の見直しについて思うこと)。私は、コロナパンデミックの間、このフレーズを聞くことは二度…

「コロナが5類引き下げになったら」で想像できること

はじめに 現在、ウィズコロナ(living with the coronavirus)という言葉はすっかり定着した感がありますが、誤解も多い言葉です。この言葉に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染対策の上で何らかの戦略があるような印象を持っている人が多いと思…

見えてきた第7波流行での最悪の被害

はじめに 今から1ヶ月ちょっと前のブログ記事で、この夏はオミクロン変異体の亜系統ウイルスBA.5による第7波流行に見舞われること、そしてパンデミック以来最悪の被害になりかねないことを述べました(→この夏の第7波?流行)。すでに、1日の新規陽性者数…

"ケンタウロス"(BA.2.75)の脅威?

いま日本を席巻している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、オミクロン変異体から派生したBA.5ウイルスです。この2、3日、20万人/日を超える新規陽性者を記録しています。ただ、検査陽性率が50%を超えることも多い現状や、オミクロン系統には特に感度が悪…

第7波流行での行動制限なしの社会実験

いま、COVID-19の第7波流行下にある日本ですが、ほんの1ヶ月前は検疫や入国制限が緩和された後でもあり、専門家の間やメディア上で脱マスク論が展開され(→出羽守の脱マスク論)、日本全体でコロナ収束気味の雰囲気でした。折しも、参院選の活動が始まった…

英文記事が伝える統一教会と日本政治との関係

はじめに 安倍元首相暗殺事件は、日本のみならず世界に衝撃を与えました。そして、事件に付随して俄に注目を浴びているのが世界統一家庭連合(旧統一教会)であり、そして教会と安倍晋三氏や日本政治との関係です。 報道によれば、事件を起こした山上容疑者…

打つ手なしから出てきた5類相当への話

はじめに 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、いま急拡大中です。先月、第7波流行を予測、危惧しましたが(→この夏の第7波?流行)、残念ながらそのとおりの展開になってしまいました。流行の主体として置き換わりが進んでいるオミクロン変異体の亜…

元首相の死で浮かび上がった少数政党の主張

2022.07.11:00:25更新 はじめに いま参議院選挙の投票が終わりました。各局は早速投票結果の解説を始めていますが、この二日間のプロパガンダとも言える異様なテレビ報道で、すっかりメディアの堕落と劣化を感じることとなりました。その思いを以下のように…

COVID-19パンデミックにBA.4/BA.5変異体がもたらすもの

いま、欧州諸国において、オミクロン変異体の亜系統であるBA.4およびBA.5の流行が拡大しています。日本においてもこの夏はBA.5による大流行(いわゆる第7波)に襲われることは確実です(→この夏の第7波?流行)。政府は第7波につながりかねないとして警戒を…

海外出羽守の脱マスク論

今日(7月1日)、ツイッターのタイムラインを見ていたら、BuzzFeed Japan Medicalの以下のツイートが目にとまりました。デンマーク在住のジャーナリスト井上陽子氏による「日本のマスク着用に違和感」という内容の記事の紹介です。 【New】夏になり、海外か…

オミクロン亜系統BA.5の拡大:再びマスクの推奨

はじめに 欧州ではこの春から減衰していたCOVID-19の流行が、6月から拡大しています。日本でも第7波の流行が始まろうとしています(→この夏の第7波?流行)。これらの流行の主体になろうとしているのがBA.5変異体です。これは、SARS-CoV-2のB.1.1.529系統、…

この夏の第7波?流行

このところ来る参院選の論戦が熱を帯びてきましたが、各政党の党首が掲げる公約にはコロナあるいはCOVID-19という言葉はほとんど出てきません。今は物価高で賃金も停滞のままですから、物価高対策に焦点が行くのは当然なのですが、それにしても国民の意識か…

SARS-CoV-2スパイクタンパク質のアミロイド形成能

はじめに SARS-CoV-2は、ホモ三量体の表面スパイクタンパク質(S-protein)を用いて、ヒト細胞の受容体(ACE2)に結合し、細胞内に侵入します。それゆえ、このウイルスのスパイクタンパクの機能や毒性は、パンデミックが始まって以来、多くの研究者の焦点と…

mRNAワクチンのブースター接種を中止すべき

はじめに 6月6日、日本ではCOVID-19ワクチンのブースター接種(3回目)が、全人口の約60%に達したことが報道されました [1]。ワクチンとは言いながら、実体は抗原となるSARS-CoV-2のスパイクタンパク質を宿主細胞に作らせるように設計された修飾mRNA型生物製…

ノババックス・ワクチンでも心筋炎か

COVID-19ワクチンとして、mRNAワクチンに続いて組換えタンパクを用いるノババックス社のワクチンが、今年4月19日に薬事承認されています [1]。薬事承認申請したのは武田薬品工業株式会社です。各自治体ではすでに接種が始まっています。 ところが、6月4日(…

地域社会のマスク着用向上がコロナ感染を減少させる

はじめに 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の防御に、マスク着用が一定の効果があることは何となく理解されていると思いますが、実は学術論文レベルで見ると、「効果がある」というものと「効果はない」とする相反する報告がありました。最近、米国科学…

COVID-19対策に対する反省なき見解、誤謬、そして詭弁

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の専門家会議、アドバイザリーボード、分科会のメンバーの幾人かはメディア上でもお馴染みですが、その中の1人が押谷仁教授(東北大学大学院医学研究科)です。パンデミック下における彼をはじめとする政府系専門家の…