Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

ワクチン未接種者に対して汚名を着せることは不当

どうも、COVID-19パンデミックやCOVID-19ワクチンは、為政者や科学者の頭の中までおかしくしてしまうようです。 米国疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は、7月16日の記者会見で「ワクチン未接種者のパンデミックが起きつつある」と警告し…

ワクチンと治療薬がスーパー変異体の出現を促す?

2021.11.23更新 英ガーディアン紙は、いまCOVID-19 パンデミックの主流を占めているデルタ変異体(Delta variant)に替わって新しいスーパー変異株が出現する懸念があるという、専門家の見解を伝えました [1]。記事のタイトルは"Is Delta the last Covid sup…

mRNAワクチンは心筋へのT細胞浸潤と内皮の炎症を劇的に増加させる

はじめに 私は以前のブログ記事で、SARS-CoV-2の全スパイクタンパク質をコードするmRNAワクチンは安全性の面で問題があること、mRNAドラッグプラットフォームの応用自体が健康人には馴染まないことを述べました(→ワクチンとしてのスパイクの設計プログラム…

感染流行「120日周期説」に基づくAI分析の稚拙さ

はじめに 昨日(11月16日)の東京新聞電子版に「人の流れ増えたのにコロナ感染急減 理由に「120日周期」説 AIが予測的中 第6波はいつ?」というタイトルの記事 [1] が出ていました。私はこの記事を読んで、分析の安易さと稚拙さに腰が抜けました。なぜそう思…

エラー・カタストロフ限界説の誤解

更新:2011.11.11:23:50 はじめに エラー・カタストロフ(error catastrophe)とは、過剰な突然変異によって生物やウイルスの種・個体内の正常な遺伝情報が失われ、壊滅的になることを言います [1]。マンフレッド・アイゲン(Manfred Eigen)[2, 3] が提唱し…

テレビの情報番組が伝えた「維新」躍進の分析

はじめに 今日の読売テレビの番組「ウェークアップ」では、先の総選挙で日本維新の会が躍進したことを話題として取り上げていました。馬場伸幸幹事長をリモート生出演させながら、勝因の分析やこれからの国会の枠組みの予想について伝えていました。 本番組…

日本維新の会は右翼のポピュリスト政党

2021.11.05:20:05更新 はじめに 今回の総選挙で日本維新の会が躍進しました。事前の世論調査では維新の好調は伝えられていましたが、これほどの議席増(約4倍)とは、大方の人は予想していなかったのではないでしょうか。 この党の幹部が常日頃口にするのが…

海外メディアは衆院選における維新の躍進をどう見たか

総選挙がおわり、与党第1党である自民党の安定多数の議席確保と野党第1党の立憲民主党の大幅議席減という結果に終わりました。その中でも日本維新の会の選挙前議席の4倍にも上る獲得議席は目立ちます。 日本の大手新聞は早速この選挙結果について報じてい…

流行減衰の原因ーウイルスが変異し過ぎて自滅?

はじめに 国立遺伝学研究所と新潟大学の共同研究チームは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のnsp14遺伝子が変異することが、第5派流行の減衰に繋がった可能性があるという研究成果を日本人類遺伝学会で発表しました。メディアは早速これを紹介しています …

米NIHが武漢の危険ウイルス研究への資金提供を認めた

はじめに 米国国立衛生研究所(NIH)が、中国の武漢ウイルス研究所でのウイルスの機能獲得実験に資金提供していたという事実が明らかになってきました。ウェブ記事やSNS上でこの事実が取り上げられていますが、これはSARS-CoV-2の起源に関わることとしてきわ…

流行減衰の再考と第6波に備えて

はじめにー異常な流行減衰 大きな被害を出したCOVID-19第5波流行ですが、現在、感染者数が急減して昨年の10月レベルほどになっています。今日(10月22日)の新規陽性者数は全国で325人、東京で26人であり、東京は全国の8%を占めるにすぎません(図1)。この…

SARS-CoV-2変異体の疫学的特徴およびワクチン・非医薬的介入の効果

はじめに 現在、日本ではCOVID-19の第5波流行が減衰し、全国の新規陽性者数が数百人のレベルで推移しています。社会・経済活動の再開へ向けてワクチン・検査パッケージといっしょの「実証実験」なるものも行なわれ始め、テレビのワイドショーや情報番組も楽…

海外のメディアが伝えた日本の第5波流行の減衰

はじめに 日本ではCOVID-19の第5波流行が急速に萎み、現在、昨年の10月を下回る感染状況になっています。今日の新規陽性者数は月曜日ということもありますが、全国で231人、東京で29人です。この急速減衰の理由については理由がはっきりせず、専門家の間で…

mRNAワクチンと免疫記憶

はじめに COVID-19 mRNAワクチンは、大量接種プログラムのワクチンとしては前例のないものです。パンデミックという危難時だからこそ、緊急使用許可を経て使われてきました。その効果については一定の治験を経て確認されているわけですが、通常のワクチン開…

高齢者で高まるブレイクスルー感染のリスク

私は8月16日のブログ記事「デルタ変異体の感染力の脅威」において、雨天続きによるエアロゾルの減少、人々の外出控え・自粛行動、それにワクチン未接種のリザーバーの縮小によってCOVID-19の第5波流行は減衰していくだろうと予測しました。事実、8月中旬以降…

ニュージーランドのゼロコロナ戦略転換

はじめに ネットニュースを見ていたら、「NZ、感染ゼロ戦略断念 ワクチン普及でコロナとの共生模索へ」というロイターの記事 [1] が目に飛び込んできました。AFP [2] やガーディアン [3] も同様に伝えています。ニュージーランドはいわゆるゼロコロナ戦略…

東アジア・西太平洋地域の感染流行の比較から見えてくるもの

はじめに 日本のCOVID-19第5波流行は過去最大の感染者数を出し、7月12日の緊急事態宣言発出後から今日(10月3日)までの累計では、約88万人の陽性者数になりました。これは、これまでの全陽性者数の52%に相当します。ワクチン接種が進んでその分重症者数や死…

mRNAワクチンで作られたスパイクタンパクは血管を駆け巡る

はじめに COVID-19 mRNAワクチンを注射した際に、ヒト体内でどの程度抗原ができるか、その運命はどうなるのか、よくわかっていません。唯一の研究例として、ワクチンを接種した人の血液中にスパイクタンパク質を検出したOgataらの報告 [1] があります(→mRNA…

感染流行減衰の要因:雨とエアロゾル消長

はじめに 私は、8月16日のブログ記事で、第5波感染流行が首都圏で頭打ちになったのではないか、そして、これ以降減衰するのではないかと予測しました(→デルタ変異体の感染力の脅威)。減衰の要因として考えたのが、7月12日の緊急事態宣言発出以降の人流の減…

withコロナ vs. zeroコロナ

はじめに 日本では、コロナ禍における、ウィズ (with) コロナ、ゼロ (zero) コロナという二極化する言葉がメディア上で飛び交っています。そして、ほとんどの場合、テレビの情報・ワイドショー・バラエティー番組のMCやコメンテータが、さも当たり前のように…

ブースター接種を巡って交錯する科学と政治的思惑

2021.09.18: 15:21更新 はじめに いまCOVID-19ワクチン接種先進国の間では、3度目の投与となるいわゆるブースター接種や4度目の投与が検討されています。イスラエルではすでに3度目の接種が実施されていますが、それにもかかわらず、いま感染者が急増し、1万…

いま一般人に対するワクチンのブースター接種は必要ない

はじめに 世界のワクチン接種先進国の間では、いまCOVID-19感染のリバウンドやワクチンの効力の低下に鑑みて、完全接種後の余剰分について追加接種(ブースター接種)を行なうことを検討しています。イスラエルのように、すでに実施している国もあります。 …

イングランドのワクチンパスポート導入中止

はじめに 英国BBCは、今日(9月13日)、いわゆるワクチンパスポートについて、ナイトクラブや大規模イベントへの入場に導入する計画は中止すると、保健相サジド・ジャヴィド(Sajid Javid)氏が発表したことを伝えました [1]。それ自体の目的化のために進め…

第5波感染流行が首都圏で減衰した理由

はじめに 第5波のCOVID-19流行は大きな被害をもたらしていますが、東京や周辺の県での新規陽性者数はピークを過ぎて減衰に入ったように思われます。全国的にもやや遅れて減衰するか高止まりになっているようです。 政府は7月12日に緊急事態宣言を東京都に発…

東京オリパラと第5波感染流行

はじめに 今年の夏は東京オリパラと第5波COVID-19流行の夏でした。図1に、6月23日から昨日(9月5日)までの、全国および東京都における新規陽性者数の推移を示します。7月23日に東京オリンピックが始まる前後から新規陽性者数が急増し、8月半ばから下旬にか…

SARS-CoV-2スパイクタンパク質とヒト生殖系タンパク質の分子擬態

はじめに SARS-CoV-2感染症(COVID-19)が女性の生殖能力に影響を与える可能性を示唆する新しい研究結果が、イスラエル、イタリア、フランス、ロシアの共同研究チームによって発表されました。本研究の成果は、American Journal of Reproductive Immunology…

新型コロナの主要感染様式は空気感染である

2021.08.27, 21:31更新 はじめに 前のプログ記事で、新型コロナウイルス感染症COVID-19は新しい概念の空気感染によって広がることを述べました(→感染力を増した変異ウイルスと空気感染のリスク、あらためて空気感染を考える)。この空気感染がSARS-CoV-2の…

COVID-19ワクチン接種者はスーパースプレッダーになり得る?

-はじめに 前のブログ記事で、COVID-19ワクチン接種者のワクチン・ブレイクスルー感染について取り上げ、いま世界中の国が進めている大量ワクチン接種プログラムについて、デマやプロパガンダに踊らされない情報リテラシーをもつことの大切さについて述べま…

デルタ変異体の感染力の脅威

はじめに 東京では、東京オリンピック開始直前からSARS-CoV-2のデルタ変異体(Delta variant)による第5波感染流行が本格化しました。新規陽性者数が急増し、8月13日には全国で初めて新規陽性者数が2万人を超えました。とはいえ、東京でのこの1週間の感染の…

ボッシェ仮説とそれへの批判を考える

はじめに ベルギーのウイルス学者ヴァンデン・ボッシュ(Geert Vanden Bossche)博士は、自分のウェブページ [1] で、免疫逃避ウイルスの出現を促すとして、COVID-19用の大量ワクチン中止を呼びかける自説を展開しています。そして、ワクチンに替わって抗ウ…