Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

#地球環境問題

昆虫食を巡る騒動ータンパク質危機はあるのか?

カテゴリー:食と環境 はじめに メディアやSNS上で昆虫食が話題になっています。それも日本では圧倒的に「昆虫を食べる」ことへの拒否感という形で現れているようです。インターネット番組「ABEMAヒルズ」では、実に約9割の人が昆虫食に抵抗感もつことが紹介…

気候変動と地球環境問題

2019年↓ 哺乳類種が初めて絶滅 2018年↓ メタンの放出で地球温暖化が加速 ジオエンジニアリング 海洋の温暖化と酸性化 サンゴの白化 人類はあと100年で終焉? カテゴリー別記事 - トップページ

哺乳類種が初めて絶滅

今日インターネットで「温暖化で哺乳類が初めて絶滅か」という記事 [1] を見ていたら、まさにそのタイミングでNHKがお昼のニュースで流していました。 オーストラリアには世界最大のサンゴ礁帯であるグレートバリアリーフがあります。このサンゴ礁帯の中のあ…

メタンの放出で地球温暖化が加速

今日は平成最後のクリスマスですが(何の脈絡もない言い方ですみません)、朝からテレビ(TBS「あさチャン」)で深刻な話をしてました。地球温暖化と気候変動が加速し、私たちの生活が激変するという話です。 その原因の一つが大気中へのメタンの放出です(…

私たちは外来生物を受け入れる必要がある?

環境問題の一つとして外来生物による生態系の撹乱や人的被害があります。外来生物の問題については以前のページで概略を述べました。↓ 第3の外来生物-1 外来生物とは、ある生態系にそれまで存在していなかった生物種が外から侵入してくる場合において、その…

ジオエンジニアリング

先日、NHKのニュースウォッチ9でジオエンジニアリングを取り上げていました。ジオエンジニアリングとは、環境を地球規模で人工的に変えていく技術のことです。主目的は地球温暖化の防止で、ずばり人工的に地球を冷やすというものです(図1)。 図1. ジオエン…

市販グリホサート系除草剤の毒性?

先日、有名なレンタルビデオ屋に行った時に、店の周りを見てびっくりしました。何と除草剤が撒かれていて、草がすっかり枯れていたからです(図1)。それから1週間後にまた訪れたのですが、枯れ草はそのままになっていました。 図1. 除草剤が撒かれて枯れ草…

スーパーマーケットでのプラスチックごみ

私は仕事がら、そして買い物のためにスーパーマーケットをよく訪れます。生鮮食品を視たり、加工食品の表示や食品の値段をチェックしたりしながら買い物をしています。お客さんたちの動きもいやが応にも目に入ってきます。 最近気になっていることの一つとし…

暮らし解説で観たトキ

NHKの「暮らし解説」はわずか10分ほどの放送ですが、中味が濃く良質の番組だと思います。ときどきデスクワークしながら観ていますが、朝の10時というこの時間帯に一体どれほどの人が観ているのだろうと、いつも思います。 今日の「暮らし解説」のテーマは鳥…

昆虫の北上化

近年における熱帯系・亜熱帯系の昆虫の北上化はよく知られた事実です。気候変動と地球温暖化との関連が指摘されています。いまだに地球温暖化はウソだという人もいますが、年を追っての南方系昆虫の北上化を見ると、地球温暖化を確信せざるを得ません。昆虫…

台風の発生数

今日、台風21号が日本本土に上陸しました(図1)。テレビなどでは、しばしば台風の発生やその勢力に及ぼす地球温暖化の影響が話題になることがありますが、実際はどこまでわかっているのでしょうか。 図1. 台風21号に関するテレビ報道(2018年9月4日14:22 TB…

減らせるか? 使い捨てプラスチック

このブログでも、何回か取り上げてきましたが、石油系プラスチックごみやそれによる海洋汚染が、グローバルな環境問題になっています。今日のNHK「くらし解説」では、その対策の前提となる「使い捨てプラスチックの消費をいかに減らせるか?」というテーマを…

最近の豪雨

近年、豪雨による災害が毎年のように起こっています。最近の5年間を見ても豪雨による被害は甚大です。2014年, 2015年, 2017年, そして今年といずれも二桁から三桁に及ぶ死者・行方不明者を出しています(表1)。 今月の西日本を中心とする被害はとくに甚大で…

園芸屋でみつけたオオキンケイギク

オオキンケイギクは外来生物法で輸入、販売、栽培などが禁止されている特定外来生物です(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16372425.html)。法に違反した場合には罰則があります。 隣町の園芸店に鉢植えを見に行ったら、驚いたことに、売り物の中…

奄美・沖縄の自然遺産

私は学生時代に、沖縄と奄美大島にそれぞれ一回ずつ行きました。とても自然豊かであったことを覚えています。とくに本土にはいないベニモンアゲハやリュウキュウアサギマダラなどの蝶が飛んでいるのを見て、とても感動しました。 2ヶ月前、ユネスコの諮問機…

第3の外来生物-1

はじめに 少し前に私は2冊の新刊の本を読みました。「遺伝子ー親密なる人類史」[1] と「合成生物学の衝撃」[2] という本です。両方ともゲノム編集というDNA改変技術のひとつについて取り上げており、人類に与える影響の大きさを述べています。この影響とは…

プラスチック汚染-5

新聞、テレビ、インターネットなどのメディアを通じて、毎週のようにプラスチックごみ汚染の問題が報じられています。それだけこの環境問題が深刻だということです。このブログでも連続して取り上げてきています。 国際連合によると、海洋に流出しているプラ…

プラスチックが原因でクジラが死亡

昨日のYahooニュースで、タイとマレーシアの国境近くの運河で瀕死状態のゴンドウクジラが発見され、救助の甲斐もむなしく死んだことを報じていましたが [1]、それを今朝のNHKニュースが取り上げていました(図1)。 図1. タイの海岸に打ち上げられたクジラ(…

プラスチック汚染問題-4

2ヶ月前、TBSテレビがニュースで海洋のプラスチック(とくにマイクロプラスチック)汚染問題を取り上げたことをこのブログで紹介しました。 プラスチック汚染問題-3 https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16219530.html プラスチック汚染問題-2 https://…

生ゴミから発電

今朝のNHK放送のショートコーナーで、宮城県南三陸におけるバイオガス発電事業を取り上げていました。地域の生ゴミを分別収集し、メタン発酵処理後、生じたバイオガスを発電機に送り、電気と熱を発生させるというものです(図1)。 図1. バイオガス発電の概…

大気中二酸化炭素の増加

昨日、温暖化指標昆虫であるツマグロヒョウモンを取り上げて、地球温暖化が進行していることを話題にしました。↓ ツマグロヒョウモン - Dr. Tairaのブログ と思ったら、今日CNNが、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が410 ppmを越えたことを伝えていました [1]…

サンゴの白化

2018年4月5日の朝日新聞で「サンゴの白化」を記事にしていたのをこのブログでも紹介しました。↓ 今朝のNHKでもサンゴの白化現象を取り上げ、わかりやすく解説していました。こういう朝のスキマ時間での放送は、私のような在宅仕事をしている者にとってはよい…

汚染物質を測る意義-2

はじめに 前のブログ記事「汚染物質を測る意義-1」(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16237545.html) で、ヒトの体は水でできており、水を含めた物質の通り道(=交換プール)であることや、この通り道が生物地球化学的循環(biogeochemical cyle, B…

汚染物質を測る意義

はじめにー豊洲問題 つい最近、東京豊洲の地下水調査で環境基準の130倍のベンゼンが検出されたことが記事になりました [1]。のど元過ぎればという感じでTVのニュースにもならないくらいの小さな扱いでしたが、これが数年前だったら大騒ぎになっていたことで…

海洋の温暖化と酸性化

前の記事で、地球温暖化の影響がさらに温暖化を加速する「ポジティヴ・フィードバック」を紹介しました(→人類はあと100年で終焉?)。 今日の朝日新聞を見たら、それに関連する「サンゴの白化」を科学コーナーで記事にしていました(図1)。そこで、ポジテ…

人類はあと100年で終焉?

私は大学在職中に、大学の地域連携の一環としてNPO団体「東三河生態系ネットワーク協議会」(https://higashimikawa-seitaikei.jimdo.com/) のメンバーとして活動していました(今はオブザーバーとして参画)。そして、2016年11月に大学と本団体との共催で年…

プラスチック汚染問題-3

このところTBSテレビが連日環境のプラスチックごみ汚染を伝えています。とくにマイクロプラスチックによる海洋汚染です。環境中に排出されたプラスチック廃棄物は、物理的に細かくなり、マイクロプラスチックという状態になって浮遊するようになります。 こ…

プラスチック汚染問題-2

現在私は、自宅でテレビをつけながら原稿執筆したり講演の資料作成をしていることが多いのですが、今日もPCに向かっていたところ、プラスチック汚染のニュースが飛び込んできました。昨日、プラスチック汚染について本ブログに書きましたが↓、同様なプラスチ…

プラスチック汚染問題-1

生ゴミは生物学的に処理できますが、厄介なのはプラスチックごみです。生分解性のプラスチック製品はだいぶ市場に出回るようにはなりましたが、依然として私たちが使っているものは大部分が石油からできたプラスチックであり、環境負荷をかけないで処理をす…