先月の13日は「さつまいもの日」でしたが(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16514492.html)、今朝はNHKあさイチ」でサツマイモを食べるというテーマで放送していました。
サツマイモは元々南米原産で、17世紀の初め頃に中国から琉球を経て日本本土にに伝わったとされています。そのために、とくにに九州では唐芋とも呼ばれます。最初の品種としては種子島の安納いもが有名です(図1A)。そして、江戸時代にはすでに焼き芋があったようです(図1B)。
現在は登録されているものだけで86種の品種があります。安納いものほか、紅あずま、なると金時、紅はるか、シルクスイートなどがあり、味や食感が異なります(図1C)。たとえば、ホクホク系は紅あずまやなると金時、ねっとり系の代表は安納いも、しっとり系はシルクスイートという風になります。
サツマイモの食べ方としての代表は焼き芋です。焼き芋にするときの加熱過程で、サツマイモ中のデンプンが70℃前後で分解されて麦芽糖になります(図2)。それによって甘みが増します。
ちなみに、石焼き芋機がなくても、家庭にあるオーヴンで30-50分加熱すれば焼き芋ができるということでした。今度試してみようと思います。
サツマイモは今(秋)が旬ですが、多くの場合旬のものが出荷されるわけではなく、出荷前に時間をかけて熟成処理がされます。最初に前処理として33℃、湿度90%の保存庫の中に置かれます(図2A)。これをキュアリングといいます。このキュアリング処理によって皮と身の間にコルク層が形成され、腐りにくくなるということです(図2B)。
図2の前処理が終わったら、次は13℃で1年間寝かせ、熟成させます(図3)。
食物としてのサツマイモの特徴は、食物繊維が多いことです。その量はごはんの9倍、パンの2倍にもなります。とくに不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれるのでそれぞれ特徴的な作用をします。前者は排便を促し、後者は腸内細菌のエサになるということです(図5A)。腸内細菌の中では、とくに善玉菌としての酪酸生成菌(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16376949.html)の増殖を促します(図5B)。
番組の後半では、「サツマイモは主食」という考え方を紹介していました。実際に、レストランで主食としてのサツマイモ料理がメニューとして出されており、レンコンやチキンチーズを乗せた焼き芋やサツマイモのグラタンなどが紹介されていました。
私自身もサツマイモが大好きでよく焼き芋を買って食べたり、ふかし芋にして食べたりしています。「サツマイモは主食」という言葉がテレビから流れてきて、母や叔母が戦時中お米がなく、サツマイモばかり食べていて嫌だったと話していたことを、ふと思い出しました。