Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

#昆虫の観察

砧公園のエノキと昆虫

砧公園は東京都世田谷区にある広い公園で、40ヘクタール近い面積を誇ります。エノキの大木がたくさんある公園として知られています。写真1に、園内のエノキ群を示します。 写真1 園内でどれほどエノキが幅を利かしているかと言えば、「えのきのトイレ」とい…

エノキの下のカメムシ

エノキの根元の落ち葉をゴソゴソやっていると、Hestina 属チョウの越冬幼虫だけではなく、いろんな昆虫や小動物が出てきます。今日は東京都区内の公園(写真1)でカメムシ3種が続けざまに出てきました。。 写真1 まずは5齢幼虫で越冬するアカスジキンカメム…

冬のクビキリギリス

このブログでも何度も紹介していますが、この冬はクビキリギリス Euconocephalus thunbergi によく出会います。バッタ目キリギリス科の昆虫で、体長は60 mm前後です。成虫で越冬することが知られています。 今年になってからもすでに3回目撃しました。すべて…

キバラヘリカメムシ

今日のエノキの落ち葉探索、オオムラサキ、ゴマダラチョウの幼虫ともまったくの空振りでした。以前いたスポットも出てきません。やはり年々減っているのを実感します。 代わりにキバラヘリカメムシ Plinachtus bicoloripes の成虫が出てきました。青リンゴの…

エノキの根元から出てくる幼虫

冬場は、エノキの根元の枯葉のチェックがルーチン・ワークになっていますが、主に対象としているオオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの幼虫以外にも、いろいろな種類の昆虫が出てきます。中には意外!と思うものもあります。 今日枯葉の裏側から…

再度ツマグロオオヨコバイ

昨年末、エノキの落ち葉の下からツマグロオオヨコバイBothrogonia ferruginea の成虫が出てきたことを書きました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16619755.html)。今日、そことは離れた別の場所でエノキの落ち葉をまさぐっていたら、何とまた出…

今日の昆虫-1/7

今日はエノキの落葉下の幼虫探索を娘が手伝ってくれるというので、近くの観察ポイントまでいっしょに行きました。娘といっても大の大人です。二人で落葉をゴソゴソまさぐっている姿は異様です。土地の所有者らしき人から怪しげに声をかけられましたが、「幼…

今日の昆虫-1/5

ルーチンのHestina属越冬幼虫の探索を行なっていると、本来の目的とは離れてほかの昆虫や小動物もけっこう出てきます。先日はエノキの落葉にくっついてツマグロヨコバイが出てきたことを紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16619755.htm…

ツマグロオオヨコバイ

今日は今年最後のエノキの根元の幼虫観察に出かけました。樹高20 m前後の大木を中心に20本以上のエノキの落葉の下を探し回りましたが、1本の幼木からアカボシゴマダラが出てきただけでゴマダラチョウは見つからず、ほとんど空振りに終わりました。 写真1は、…

今日の昆虫-12/9

今朝は12月に入って一番の寒さでしたが、冬の昆虫観察に出かけました。定点観察のポイントに出向き、ルーチンのエノキ上の観察を行なっていたところ、コバネイナゴ Oxya yezoensis が葉っぱの上にとまっていました(写真1)。 写真1 さらに、となりのエノキ…

駅のウラギンシジミ

今日、昆虫の定点観察のために目的地まで電車を乗り継ぎ、最寄りの駅でトイレに入ったところ、窓になにやらチョウの影が。暗くて色がよくわかりませんでしたが、そのフォルムからすぐにウラギンシジミとわかりました(写真1矢印)。 写真1 写真2は、デジカメ…

ホシホウジャクの来訪

今日、外出するときにうっかり部屋の明かりを消すのを忘れてしまいました。夜遅く帰り着いたら部屋の明かりがカーテン越しに白くボーッと見えていました。よく見ると、光に誘われたのか、網戸にホシホウジャク Macroglossum pyrrhosticta が訪れてとまってい…

今日の昆虫-11/30

今朝も昆虫のフィールド調査に出かけました。目的地の近くにスダジイの街路樹があり、周辺にエノキの幼木がみられました。幼木をチェックしていたら目の前にムラサキシジミ Narathura japonica が翅を広げてとまっていました(写真1)。 写真1 エノキ幼木の…

チャエダシャク

この時期発生するガの一つがチャエダシャク Megabiston plumosaria です。シャクガ科、エダシャク亜科の一種です。オスはよく灯りに集まってくる性質があるので、公園のトイレの壁などによくみられます。 そう思いながら、近くの公園のトイレの壁を見たら案…

今日の昆虫-11/28

11月も終わりに近づいてきましたが、まだまだチョウが羽ばたく姿や葉の上をウロウロする昆虫の姿が見られます。 写真1は、ツツジの上で朝陽を浴びるムラサキツバメ Narathura bazalus です。マテバシイの植樹の周りを飛んだりとまったりしていました。 写真1…

グリーンベルトのヤマトシジミ

昆虫の定点観察の一つとして、近所にあるグリーンベルトです。この一ヶ月における市の刈り込みと清掃で下草がほとんどがなくなってしまいました(写真1)。 とくに、ヤマトシジミのカタバミ上での発生を観てきただけに残念です。観察していた幼虫や蛹がすっ…

発電機にカマキリ

今日は農産品や食に関する市のイベントが公園であったので出かけました。全国の有名店が集まった屋台のラーメンを食べるのに2時間近く並びましたが、まあまあの味でした。これまで全国にある相当な数のラーメン店を試してきましたが、故郷の九州ラーメンを超…

朝陽を浴びるアメリカミズアブ

立冬を過ぎて昆虫の活動が鈍り、日中の最低気温が10℃を下回るようになって、さらに昆虫の個体数がぐっと減ってきました。それでも今朝も庭にはヤマトシジミが飛んでいます。 ウチでは庭で生ゴミ処理器が稼働しており、器内温度は今でも30℃を超えています。そ…

竹林の中のケヤキ

街の中には自然の雑木林とはまた異なった趣の森が見られます。今日訪れた東京近辺の街の森もそのうちの一つです。ケヤキ、シラカシ、椿、三茶花などの植栽を基本とする屋敷林に、長い時間をかけて自然の造形が加わったような約4ヘクタールほどの森です。クヌ…

コガタスズメバチ

道を歩いていたら、コガタスズメバチ Vespa analis が落ちているのを見つけました。死んでいるのかと思ったら体が小刻みに震えていました。どうしたんでしょうか。

紅葉と昆虫

今日も二か所の公園を訪れ、昆虫の定点観察を行いました。明後日に講演会があってそこで話すネタの確認も目的の一つです。どの定点の場所においてもカエデが先駆けて紅葉し始めています。 写真1、2は最初に訪れた公園のカエデの紅葉です。 写真1 写真2 紅葉…

自然観察園の虫

今日は昆虫の定点観察の場所の一つである市川市大町公園自然観察園に行ってきました。市街地の中とは思えないほどの自然が残されているところで、約1 kmにわたって、湿地と樹林が続きます。 写真1は公園の入り口です。 写真1 湿地帯の中央には写真2のような…

クビキリギリス

バッタの仲間には外灯に集まる性質のものがあり、コンビニエンスストアや公衆トイレなどの壁にとまっていることがあります。その代表と言えるものがクビキリギリス Euconocephalus thunbergiです。 早朝、雨の中歩いていたら、公園のトイレの壁にクビキリギ…

ドクガとカメムシ

この4日間、時間が許す限り嫌という程エノキを観て回りました。200本は軽く超えたと思います。公園内を観察するときは、あらかじめ市の当局に断りを入れておきましたが、それでも毎日のように「何やってるんですか」と通りがかりの人や、剪定業者や、町会の…

ヤマトシジミ♂の個性

ヤマトシジミ Zizeeria maha は、本州以南に分布するシジミチョウであり、カタバミさえあればどこにでも発生します。東北以南では最も個体数の多いチョウと言ってもいいでしょう。 前のページでは、ヤマトシジミの♀の個性(多様性)について紹介しました(ht…

秋のルリタテハとウラギンシジミ

先日、公園内で枯葉に同化したキタテハを目撃しましたことを紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16540134.html)。今日も何かいるかもしれないと思って訪れて見たら、ホントにいました。ほぼ同じ場所にタテハチョウの影が(写真1)。 写…

枯葉に同化したキタテハ

今朝、通りがかり公園内でヤマトシジミの青♀に出会いましたが(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16540005.html [写真10])、キタテハ Polygonia c-aureum にも遭遇しました。 枯葉の上で翅を立ててとまっており、周囲と完全に同化していました(写…

ヤマトシジミ♀の個性

秋も深くなってだいぶ気温が下がってきましたが、カタバミ(Oxalis corniculata)を含めたオキザリスの花の周辺には相変わらずヤマトシジミ(Zizeeria maha)が乱舞しています。ありふれたシジミチョウですが、よく見ると個体ごとに翅の模様や大きさが違って…

クズが好きな昆虫

今日は所要で訪れた公共施設の近くに、クズ Pueraria montana var. lobata が生い茂る比較的広い荒地を見つけました(写真1)。クズはマメ科クズ属のツル性の多年草です。何年もわたってどんどん成長し、その場所を埋め尽くしてしまいます。きっと虫がいるに…

ナシケンモンの幼虫

前のページで紹介したセイタカアワダチソウが繁る場所(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16534681.html)の横には荒地があり、キクイモ Helianthus tuberosus が生えています。キクイモは日本では外来種として知られているキク科ヒマワリ属の多年草…