砧公園は東京都世田谷区にある広い公園で、40ヘクタール近い面積を誇ります。エノキの大木がたくさんある公園として知られています。写真1に、園内のエノキ群を示します。
園内でどれほどエノキが幅を利かしているかと言えば、「えのきのトイレ」というのがあるくらいです(写真2)。トイレの横に大きなエノキがあります。
というわけで、この場所でもゴマダラチョウとアカボシゴマダラの探索を行っています。これまでしつこく探索を続けてきた甲斐あって、今日東京都区内の公園で初めて両種の越冬幼虫の同居を確認しました(写真3)。同じエノキの成木の根元から出てきましたが、これまでどおり、やはりいた根元の方角は90度以上異なりました。不思議です。
写真3
そのほかのエノキの大木から出てくるのは、これまでの常識どおりすべてゴマダラチョウでした。
この公園で感じたのは、他の都区内公園と比べてエノキが多い割にはゴマダラチョウの幼虫の個体数が極めて少ないことです。誰かが採集したと思われる痕跡もありましたので、そのせいもあるかもしれませんがそれにしても少なすぎます。
昔はそれほど感じなかったのですが、今は訪れてみると公園内の空気が悪い感じがします。環状8号線と東名高速に接しているためでしょうか。おまけにゴーっという車の音が鳴り響いています。このような環境の悪さがゴマダラチョウの個体数に影響しているのでしょうか。
写真4
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