野川公園は三鷹市、小金井市、調布市にまたがる都立の都市公園です。この公園はもともと国際基督教大学(ICU)の敷地内(ゴルフ場)だったところを公園化したものと聞いています。公園の北東部は今でもICUの敷地が広がります。
公園は野川と東八道路を挟んでゾーニングされており、川の北側は自然観察園と銘打った自然保全区域が広がり、南側は広大な芝生と林が点在するレクリエーションの区域となっています。さらに北西側は武蔵野公園につながっています。
写真1は野川と自然観察園を臨む風景です。
写真1
南側に広がる芝生の広場には大きなエノキがあります(写真2)。
写真2
樹高よりも枝の広がりぶりと発達した深い根際に圧倒されます(写真3)。
写真3
園内には数え切れないほどのエノキの大木があり、今日はそれらの根元にいる昆虫の観察で訪れました。
まずは野川のそばに自然観察センターがあったので入ってみました。センター内にはいろいろな展示がありましたが、この時期に観察できる昆虫としてゴマダラチョウとアカボシゴマダラの越冬幼虫の写真が掲げられていたこと(写真4)にはちょっと驚きました。なかなかユニークだと思います。
写真4
エノキは自然観察園内に集中して生えていますが、ここは保全区域なので眺めるだけにして、観察園外にあるエノキの根元を中心に観察しました。観察園外だけでもかなりのエノキの大木があり、結局これだけの観察で1日がつぶれました。
今日はいつものレギュラーメンバーが勢揃いという形で出てきました。このブログでも再三再四紹介していますが、いつもエノキの根元からおもしろいように出てくるのでクドイですが順次写真をアップします。まずは昆虫ではありませんが、ワカバグモです(写真5)。
写真5
次はアカスジキンカメムシの幼虫です(写真6)。本当におもしろいように落ち葉の下から出てきます。
写真6
写真7
写真8
そして最後はゴマダラチョウの越冬幼虫(写真9)。
写真9
ゴマダラチョウは数十頭見つかりましたが、今日も大木の下からはアカボシゴマダラは見つかりませんでした。周辺のエノキ幼木の下も探してみましたがアカボシゴマダラは検出できませんでした。もっとも幹上にいない限りエノキ幼木からアカボシの越冬幼虫を探し出すのは容易ではありませんが。
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