Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

#スパイクタンパク

スパイクタンパク質とスパイクmRNAの核内移行

カテゴリー:感染症とCOVID-19 (2022年) はじめに 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、特に脆弱な高齢者層に深刻なCOVID-19の病態を引き起こし、SARS-CoVやMERS-CoVよりも高い病原性と感染力を持ちます。表面の突起物であるスパイク(S)タンパク質がヒト…

SARS-CoV-2スパイクタンパク質のアミロイド形成能

はじめに SARS-CoV-2は、ホモ三量体の表面スパイクタンパク質(S-protein)を用いて、ヒト細胞の受容体(ACE2)に結合し、細胞内に侵入します。それゆえ、このウイルスのスパイクタンパクの機能や毒性は、パンデミックが始まって以来、多くの研究者の焦点と…

ワクチンmRNAと抗原タンパクは2ヶ月間体内で持続する

はじめにーTVでのワクチン副作用特集 今朝(2月21日)のNHK「あさイチ」では、COVID-19ワクチンの副作用(副反応)を特集していました。mRNAワクチン接種後の心筋炎、心膜炎が話題として出てきました。しかし、もうこれはれっきとした病気なので、これを副反…

mRNAワクチンで作られたスパイクタンパクは血管を駆け巡る

はじめに COVID-19 mRNAワクチンを注射した際に、ヒト体内でどの程度抗原ができるか、その運命はどうなるのか、よくわかっていません。唯一の研究例として、ワクチンを接種した人の血液中にスパイクタンパク質を検出したOgataらの報告 [1] があります(→mRNA…

SARS-CoV-2スパイクタンパク質とヒト生殖系タンパク質の分子擬態

はじめに SARS-CoV-2感染症(COVID-19)が女性の生殖能力に影響を与える可能性を示唆する新しい研究結果が、イスラエル、イタリア、フランス、ロシアの共同研究チームによって発表されました。本研究の成果は、American Journal of Reproductive Immunology…

mRNAワクチンへの疑念ー脂質ナノ粒子が卵巣に蓄積?

はじめに COVID-19-mRNAワクチンについては、主として安全性の面から、ツイッターなどのSNS上でさまざまな懸念や噂が広がっています。また、根拠のない明らかなデマと思われる情報までが飛び交っています。国や専門家は当然ながらこれらの噂やデマを否定し、…

核酸ワクチンへの疑問ーマローン博士の主張を考える

カテゴリー:感染症とCOVID-19 はじめに 私は1年以上も前に、新型コロナウイルス感染症COVID-19のパンデミックを終息させるものとして、ワクチンに期待するとの主旨のブログ記事を書きました(→集団免疫とワクチンーCOVID-19抑制へ向けての潮流)。そして今…

ワクチンとしてのスパイクの設計プログラムの可否

カテゴリー:感染症とCOVID-19 はじめに 今日(6月9日)開かれた党首討論で、菅義偉総理大臣は「強制的に検査を行なうことができない中でどうやってやるのだ」と枝野幸男代表(立憲民主党)に逆質問していた一方で、「ワクチンは切り札」と述べていました。…

mRNAワクチンを受けた人から抗原タンパクと抗体を検出

はじめに いま日本でも遅ればせながら、急速に新型コロナウイルス感染症COVID-19のワクチン接種が進められています。ワクチンと言っても、従来のような病原体を不活化させたものあるいはその一部を接種するというやり方ではなく、SARS-CoV-2のスパイクタンパ…