ヤマトシジミ(Zizeeria maha)の幼虫の食草はカタバミ(Oxalis corniculata)ですが、カタバミ属(オキザリス、Oxalis)には観賞用に移入されたいろいろな種があり、国内で広く野生化(帰化)しています。私は以前からこれらのオキザリスとヤマトシジミとの種特異的関係性に興味があって、機会をみてはさまざまなオキザリスに対するヤマトシジミの反応を観察しています。
外来種であるイモカタバミ(Oxalis articulata)やムラサキカタバミ(Oxalis debilis )ではヤマトシジミは育たないとされていますが、その他の多くのオキザリスとの関係についてはまだわかっていないことが多いようです。前のページでも紹介しましたが、そばにヒメツルソバがあるとハナカタバミ(Oxalis bowiei)に対する吸蜜の優先性は低くなるようです。この理由は何なのでしょうか。
写真1
写真2は、イモカタバミの花です。
写真2
こちらはベニカタバミです(写真3)。
写真3
写真4
写真4の左の個体の接写画像です(写真5)。
写真5
別の青メスです(写真6)。
写真6
さらに別個体(写真7)。かなり青みが強く出ています。
写真7
幼虫は育たないとされるイモカタバミですが、少なくとも成虫は積極的にとまり、吸蜜はするようです。短い観察時間でしたが、産卵行動は見られませんでした。