2018-10-16 ハナカタバミとヒメツルソバ #植物の観察 #生物学 ウチの庭先には、いまハナカタバミ(オキザリス・ボウウィー、Oxalis bowiei)が濃いピンク色の花を咲かせています。カタバミ科カタバミ属の多年草です(写真1)。 写真1 同じオキザリスの仲間であるカタバミ (Oxalis corniculata)に似ていますが、花の色や形、葉の形や大きさが違います。 そして、ハナカタバミに並んで咲いているのがタデ科植物のヒメツルソバ(Persicaria capitata)です(写真2)。 写真2 小さな丸いピンクの花が特徴で、ハナカタバミとともに繁殖力があります(写真3)。 写真3 不思議に思っていることは、ハナカタバミとヒメツルソバは通路を挟んで並んで咲いているのに、ヤマトシジミ(Zizeeria maha)が後者の花にしかつかないことです。すなわち、毎朝観察していますが、ヒメツルソバの上にはたくさんのヤマトシジミが乱舞し、吸蜜しているのに対し、ハナカタバミの周囲には飛んでいません。 写真4は、ヒメツルソバとその周辺にとまるヤマトシジミのオスの個体です。10頭ほど写真に収めましたが、1つ1つ模様が微妙に異なり、個性があることにあらためて感動します。ちなみにメスは2頭目撃しましが、開翅しているところを撮れませんでした。 写真4 ヤマトシジミの幼虫の食草はカタバミです。にもかかわらず、類縁種のハナカタバミに近づかないということは、おそらく食草としないのでしょうね。花にもとまっているところをあまり見ないので、花が吸蜜しにくい構造なのではないかと思われます。それともヒメツルソバの方がよっぽどおいしいのでしょうか。