6月に入り、ゴマダラチョウやアカボシゴマダラは2回目の発生に至っています。発生地域に赴いても、成虫が飛ぶ姿はかなり少なくなりました。エノキの低幼木に加えて高木の下枝など、手が届く範囲の葉上を定期的に観察していますが、卵から3齢幼虫までさまざまな形態を見ることができます。
写真1は、ある緑地にある5 mほどの樹高があるエノキの葉上にいた産まれたての1齢幼虫です。体長は 3 mmほどです。高さ2 mくらいまでの幼木であればほぼ100%アカボシゴマダラですが、この程度の中低木にはけっこうゴマダラチョウが産み付けることがあり、見た目がそっくりなので判断に困ります。
写真1
写真2はやはり5-6 mの別のエノキの葉上にいる2齢幼虫で、体長は7 mmです。どちらかと言えばゴマダラチョウのような気がしますが、もう少し成長してくれないと確定できません。
写真2
写真3は樹高1.5 mの幼木にいた2齢幼虫でこれも体長7 mmです。背中の突起からアカボシゴマダラと思われます。
写真3
これまで観た範囲では、アカボシゴマダラの幼虫の分布はやはり低幼木に集中しており、高木の下枝の葉上には見当たりません。引き続き調査を行なっていきます。
カテゴリー:Hestina属チョウとオオムラサキ