アカボシゴマダラの場合はエノキの幼木に幼虫を見つけてさえいれば、その幼木か周辺1 m以内の草本を探せば蛹が見つかる確率は高いです。一方、ゴマダラチョウの幼虫は多くがエノキの高木で育ちますので、蛹になる場所の範囲は格段に広くなります。
まずは、越冬幼虫がいたエノキ成木の下枝を中心に探します。樹高2 mくらいまでの横枝の先端の葉を根気よく探せば、運がよければ見つけることができます。もっともこれ以上の高さでは物理的に探すことがむずかしいです。
次にエノキの周辺の草本を探します。ゴマダラチョウの終齢幼虫はアカボシゴマダラと同様に、多くの場合エノキを降りて周辺の草本に蛹を形成します。エノキの周辺に適当な小木がないとけっこう遠くまで引っ越しするようです。エノキから5 mほど離れたアオキで蛹の抜け殻を見つけたこともあります。
写真右のサツキはエノキの根元から1.5 mくらい離れた位置にありました。蛹の高さは1 mくらいです。
ゴマダラチョウの蛹が見つかる確率はアカボシゴマダラの場合と比べるとはるかに低いですが、とにかく根気強く探すことです。とはいえ、エノキ幼木の周辺からはこれまで見つかったことはありません。逆にアカボシゴマダラの蛹をエノキ高木の周辺から見つけたことはありません。
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