Dr. Tairaのブログ

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拾ったアカボシゴマダラ

今年の夏は、千葉県内のいろいろな場所でアカボシゴマダラ Hestina assimilis の姿を見る機会が多くありました。以下にこれまでの関連記事を掲げます。
                                        

 
しかし、10月半ばを過ぎて、アカボシゴマダラの観察定点の場所に出向いても飛ぶ姿を目撃することがほとんどなくなりました。代わりに成虫の遺骸を見つける機会がちらほらあります。
 
今日、通りを歩いていたらアカボシゴマダラが落ちていました(図1)。翅はきれいな状態でしたがすでに息絶えていました。見た感じではちょっと小さめで、測ってみたら前翅長が38 mmしかありませんでした。通常は40–53 mmとされているので [1]、かなり小柄です。

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図1. 路上で拾ったアカボシゴマダラ(撮影:2018年10月19日)
 
比較として平均的な大きさ(前翅長47 mm)のアカボシゴマダラを図2に示します。低木の葉の上に静止したものを手づかみしたものです。
 
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図2. 平均的な大きさのアカボシゴマダラ(低い草木や路上にとまるので容易に手づかみで捕獲可能)(撮影:2018年9月1日)
 
図3は、2日前に近くの公園で拾ったアカボシゴマダラの遺骸です。前翅長は45 mmでした。
 
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図3. 公園の地面に落ちていたアカボシゴマダラの遺骸(撮影:2018年10月17日)
 
普通は、同じ種のチョウの遺骸を連続して路上で拾うということはあまりないと思うのですが、たまたまでしょうか。それともアカボシゴマダラの何らかの生活上の特徴が現れているのでしょうか。
 
 
参考文献
 
1. 国立環境研究所: 侵入生物データベース > アカボシゴマダラ. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60400.html