今日は家から出かけて最寄りの駅に行くまでの10分くらいの間に、立て続けにタテハチョウ科のチョウ4種に遭遇しました。
まず玄関から出た瞬間に、家の庭の芝生の上にアカボシゴマダラHestina assimilisがバタついているのを見つけました。初めてのことでちょっとびっくりしました。左の前翅がとれてしまっていて、飛べない状況でした。どうしたものかと考えましたが、とりあえず昆虫飼育容器の中に保護しました。
写真1は、私が帰宅した後のアカボシゴマダラの様子です。いっしょに写っているのはアゲハの蛹です。なかなかシュールな絵だと思います。
写真1
写真ではちょっとわかりにくいですが、左の前翅がありません(写真2)。足は前足2本が退化しているため元々4本ですが、3本しか確認できません。このまま死ぬのを待つしかないでしょう。
写真2
アカボシゴマダラは、元々は国内では一つの亜種が奄美大島にしかいない種ですが、20年ほど前に中国亜種(名義亜種)が人為的に移入されて、それが関東周辺を中心に定着してしまったと言われています。特定外来生物に指定されたため駆除の対象となり、許可なく飼育もできません。
奄美産と比べると黄色っぽい感じがします。私は家の周辺でこの種を見たのは初めてです。
駅まで行く途中の柑橘系の木にいたのが、ツマグロヒョウモン(Argyreus hyperbius)です。メスは前翅先端部が黒色で、斜めの白帯を持つのが特徴ですが、写真のものはオスです。
写真3
柑橘系の白い花に止まって蜜を吸っていました(写真4)。
写真4
同じ柑橘系の木にヒメアカタテハ(Vanessa cardui)もいました(写真5)。
写真5
近くのエノキの周辺には珍しくゴマダラチョウが飛んでいましたが、なかなか止まってくれず、写真に収めることができませんでした。以上、今日出会ったタテハチョウ4種でした。
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