日々の仕事、勉強、生活ではいろいろな場面でストレスがかかっています。今朝のNHKの健康ではがんばるストレスと我慢するストレスを取り上げていました。
私たちの体を覚醒させるノルアドレナリンというホルモンがあります。動物の本能的行動(注意、闘争、逃避行動など)を制御している基本的な覚醒(ストレス)ホルモンです。
このノルアドレナリンとともに働いているホルモンがアドレナリンです。体ががんばらなきゃいけない時に出るストレスホルモンの一種です。これに加えて、耐えなければいけないという心の反応の時に、コルチゾールというストレスホルモンが分泌されます(図1)。
私たちは、極度に緊張した時には胸がドキドキしたり、手が汗ばんだりしますが、その時にはアドレナリンが出ています。「うーん、どうしよう」とか、「ここは踏ん張るしかない」と思っているときはコルチゾールが出ているわけです。
図1. がんばるストレスに関わるアドレナリンと我慢するストレスに関わる
適度なストレスホルモンは私たちの行動の制御に重要ですが、それらが過度になると脳に障害が起こります。そこで番組が強調していたことは、ストレスの度合いを自分でいかに把握するかということの重要性です。
この中で早稲田大学の熊野宏昭教授は、ストレス対策として余力チェックというものを奨めていました。仕事が終わって家に帰ったとき、TVやビデオを観たりして余暇を楽しむ余力が残っているか確認するということです。
もっと具体的には、その日の出来事を紙面にペンで記入するという余力チェックがあります(図2)。紙はカレンダーでもいいし手帳でもよいです。
図2. ストレス対策としての余力チェックの方法(2018.5.11 NHK今日の健康より)
日々の出来事や感想を一言ペンで記入するということですが、これは習慣がないとけっこう面倒かもしれません。しかし、逆に記入する気力もないということであれば、それだけ余力がないという判断になり、極度のストレス下にあるということになります。