Dr. Tairaのブログ

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ファイザーワクチンの粗悪な臨床試験が内部告発で明るみに

最近、BMJ誌に、ファイザー社ワクチンの治験に関する衝撃的な記事が掲載されました。スペインのジャーナリスト、ポール・タッカー(Paul D. Thacker)氏がBMJ誌に投稿した記事 [1] で、以下のタイトルがついています。

"Covid-19: Researcher blows the whistle on data integrity issues in Pfizer’s vaccine trial"「COVID-19: ファイザー社のワクチン臨床試験におけるデータの整合性問題を研究者が内部告発

つまり、米テキサス州で行われたファイザーワクチンの試験において深刻な問題があったことが内部告発によって暴露されたのです。この記事は早速ウェブメディアにも取り上げられ、ファイザーの治験データの不自然な点(改ざんされた?)もデータを直接上げて指摘されています [2]

内部告発したのは、ファイザーワクチンの試験を請け負っていた受託研究会社ヴェンタヴィア(Ventavia Research Group)の元地域ディレクターブルック・ジャクソン氏です。彼女は、同社がデータを改ざんし、患者の盲検化を解除し、重要な第3相試験で報告された有害事象のフォローアップも直ぐに行なわなかったと、BMJ誌に語っています。ジャクソン氏はこれらの問題を何度もベンダヴィアに報告していたのみならず、米国食品医薬品局(FDA)にもメールで苦情を申し立てましたが、ベンタビアは同日中に彼女を解雇しました。ジャクソンは、BMJに数十枚の社内文書、写真、音声記録、電子メールを提供しました。

ファイザーワクチンの問題は、治験に関する生データが公開されていない(あるいはアクセスに制限がある)ばかりか、このようないい加減な条件で治験が行なわれていた、あるいはデータが捏造された可能性があるということです。

ワクチンの臨床試験の結果はいくつかの著名な学術雑誌に掲載されていますが、私たちはそれ以上の情報を目にすることができないし、多くは製薬メーカーの息がかかったものであり、信用に足るものでもありません。ワクチン接種のベネフィットとリスクのバランスの影響を直接受けるのは私たちであり、情報の真偽に対して要求する権利があるはずです。そのためには、臨床試験から得られた匿名化された個々の参加者データは、利用可能にされなければなりません。

引用文献

[1] Thacker, P. D.: Covid-19: Researcher blows the whistle on data integrity issues in Pfizer’s vaccine trial. BMJ 375, n2635 (2021). https://doi.org/10.1136/bmj.n2635 (Published 02 November 2021)

[2] Can anything about the Pfizer vaccine trial be trusted? The Daily Sceptic
https://dailysceptic.org/2021/11/17/can-anything-about-the-pfizer-vaccine-trial-be-trusted/

               

カテゴリー: 感染症とCOVID-19