Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

今日のアカボシゴマダラ

大型連休も今日で終わりです。と言っても私にはまったく関係のないことですが。今日も一通りHestina 幼虫の定点観察エリアを回ってきました。
 
写真1は伐採されたエノキ幼木の根元で今なお越冬型4齢でいるアカボシゴマダラの幼虫です。エノキは主幹の上がまったくありませんが、横から新しい枝と若葉が出ています。しかし葉の成育は十分ではありません。それに合わせて変態の時期を待っているのでしょうか。
 
イメージ 1
写真1
 
一方で、定点の一つの公園のエノキ幼木にはアカボシの蛹がいくつかぶら下がっていて、そのうちの一つはもう羽化の直前でした(写真2)。
 
イメージ 2
写真2
 
写真2を撮った時刻から1時間後に同じ場所に行ってみたら、もう脱いでいました(写真3)。はやい!  後翅に「アカボシ」の模様がない春型のアカボシゴマダラの♀です。いわゆる白化型と呼ばれているものです。
 
イメージ 3
写真3
 
風が結構強くて、蛹の抜け殻(写真4矢印左)にしがみついていた成虫ですが、それでも流されてしまい、70 cmほど離れた位置の枝に止まりました(写真4矢印右)。
 
イメージ 5
写真4
 
写真4の蛹の位置から50 mほど離れた位置にレンギョウの茂みがあり、そこにアカボシの蛹がありましたが、寄生虫にやられていました(写真5)。中がスカスカで、シリアゲアリの仲間と思われるアリがたかっていました。
 
イメージ 4
写真5
 
また、この公園で昨日まであった蛹が2頭丸ごとなくなっていました。おそらく鳥が食べたのでしょう。やはり鳥、恐るべしです。