今日はあいにくの曇り空でしたが、仕事のついでに新宿御苑に行ってきました。東京新宿のど真ん中にありますが、広さ58.3ha、周囲3.5kmの広大な公園です。元々は皇室の庭園として造られまたものが戦後国民公園となり、現在は環境省の所管として運営されています。入場料200円です。
写真1
写真2
庭園式公園にこのような自然観察の道が作られているのはうれしいい限りです。ただ残念なのはネーミングです。なぜ「母と子」なのでしょう? 父と子でもいいし、親子の森でもいいし、学びの森でもいいと思います。おそらく母なる木というコンセプトなんでしょうね。
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観察路を進むとすぐにクヌギを主体とする雑木林に入ります(写真4)。ここからは周辺のビルが見えず、都心とは思えないほどです。
写真4
雑木林を抜けるとエノキが数本生えた場所にたどり着きます(写真5)。まるでゴマダラチョウのために作られたような森の印象をもちました。
写真5
このエリアには「おねがい」という看板がありました(写真6)。「生き物のくらしをこわさないで」という注意書きです。よく見ると、左端のチョウはゴマダラチョウのようにも見えます。なるほど。
写真6
であるなら、エノキの落ち葉の管理も行き届いていると期待したのですが、まったくの期待はずれで大部分は根元に落ち葉が残っていませんでした。残りわずかな落ち葉をひっくり返してみたらやっと1本からゴマダラチョウの越冬幼虫が1頭出てきました。
落ち葉が残っていないのは風の影響だとしても、いくつかのエノキで乱暴な管理を見てちょっと驚きました。それは越冬幼虫にとって大切な幹の北側に剪定された木枝が無造作に積まれていたことです(写真7右)。スギの枯葉が被っていました。
まるでブラックジョークかという光景でした。
写真7
このエリアとは違って、周囲のエリアのエノキにはゴマダラチョウの越冬幼虫がたくさんいたのは皮肉でした。