今日のNHK「あさイチ」では味噌の保存の仕方と調味料としての活用法を紹介していました。私は子供の頃祖父から味噌の作り方を教わり、よく自家製の味噌を食べていました。保存は室温で、1年くらいで消費していたように記憶しています。今は自分で作ることはなく、市販品を購入していますが、保存はもっぱら冷蔵庫です。
番組の中では味噌の保存法として冷凍保存を奨めていました。味噌は冷凍しても凍結しませんので、冷凍は一番長く保存できる方法だと思います。ただ、ウチの場合は冷凍庫の場所をとってしまうので、冷蔵保存しています。
保存で一番大事なのは、味噌が空気に触れないことです。空気に触れると酸化されて味や色が変わってきます。また温度が高いほど酸化は促進されます。昔、自家製の味噌を室温保存していたときは、最後には味噌が真っ黒になり、まずくなっていたように思います。番組では開封後ラップで味噌を包むことを奨めていました。
味噌の種類ですが、大別して米みそ、麦みそ、豆みそに分かれ、地域的な使い方があります。たとえば、米みそは国内で最も使われていますが、九州ではもっぱら麦みそ、愛知、東海では豆みそが使われています(図1)。また、米みそは発酵・熟成の進行具合で、白みそ、信州みそ、仙台みそと呼ばれたりします。
ところで、米みそ、麦みそといった言い方は、それぞれ「米でできている」、「麦でできている」と誤解をされることもあります。味噌はあくまでも大豆から作る調味料です。
図2に示すように、味噌を作るためには、蒸煮大豆と混ぜる麹を作る必要があります。麹を作るには原料の穀物の蒸煮に麹菌(カビ)を種付けします。原料が米の場合は米麹、麦の場合は麦麹ができあがります。それを蒸煮大豆に仕込んで、熟成し、それぞれ米みそ、麦みそができるわけです。
図2. 味噌の製造工程
米みそは代表的なみそですが、米麹をたくさん使ってできており、甘みが強いものです。一方、豆みそは麹を使わず直接熟成・発酵させたもので、色が濃く、味も渋みが強くなります(図3)。
あさイチでは、味噌の調味料としての活用法の一つとして牛鍋を紹介していました。これには白みそと豆みそを混ぜた合わせみそを使います。両みそを合わせて煮た後(図4-1, 4-2)、砂糖を加え、トマトジュースを添加します(図4-3)。これを焼いた肉の上に乗せます(図4-4)。
最後にネギを加えてできあがりです(図5)。
番組では、カマンベールチーズのみそ焼も紹介していました。チーズをそのままフライパンで焼いて焼き目をつけ、その上にバーナー上で焼いた味噌を乗せるだけです(図6)。チーズと味噌の発酵食品同士の組み合わせはとてもよく合います。