Dr. Tairaのブログ

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食パンの値上げ

本年6月11日、敷島パン(ブランド名:Pasco)は、パン製品の7月1日出荷分からの値上げを発表しました [1]。これで昨年から3回連続の値上げとなります。同時期同様の値上げを山崎製パン株式会社フジパン株式会社なども発表しました。値上げ率は平均3.5%になります。理由は、「輸入小麦の政府売り渡し価格が引き上げられたこと」と発表されています。
 
私もほぼ毎日朝食で食パンを食べているので、パンの小売価格の変動には大きな関心をもって見てきました。7月からいろいろなお店に出向いては、パンの小売価格を注視してきました。
 
図1に、パスコ「超熟」を例にしていくつかのお店の9月現在の売値を示します。超熟は全国的にも最も人気がある食パンの一つです。消費税抜きの価格は139円(図1A)から185円(図1C)の範囲にありました。お店によって随分値段の開きがありますが、3ヶ月前から比べると、10-15%の価格上昇になっているようです。
 
一方で、いまもって一袋(6枚切り)100円前後で売られている食パンもあります。どういう材料を使っているのでしょうか、不思議に思います。
 
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図1. パスコ「超熟」の小売価格の例(赤枠、2018年9月)
 
それでも大手メーカーの食パンの値段は、一般のパン屋さんのそれと比べれば安いです。パン屋さんで食パンを買うと、1袋200-400円くらいになります。ただし、材料の質がよいこと、食品添加物が少ないこと、より美味しいことなどのメリットはあります。
 
私はいろいろな大手メーカーの食パンを食べ分けていますが、ときどき近くにあるセブン&アイ系のスーパーの中に入っているパン屋さんでパンを買います。270円と高めなのですが、18時以降になると2割引になるので、れが狙い目です。
 
ところで、私はT-falのトースターをこの20年使ってきました。しかし、最初購入したときに「超熟」を含めて日本のいくつかのメーカーの食パンが(横向きにしたとき)入らないことに気づき、失敗したと思いました。パンを入れる溝が13 cmしかなく、このサイズに入らなかったわけです。
 
しかたなくパンを縦向きにして焼き、天地返ししてまた焼くということを続けていました。ところが、ある時期から、それまで横向きで入らなかった「超熟」がスッポリ入るようになりました(図2)。

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図2. T-fal製のトースターでパンを焼く(以前は「超熟」が横向きで入らなかった)
 
「あれっ?」と思いながら、重量を測ってみたら、それまでより軽くなっていることに気づきました。縦のサイズも12 cmになっていました。値段は変わらなかったのに、いつのまにかサイズを小さくすることで実質値上げをやっていたわけですね。ウインナソーセージなども、値段は同じでもいつのまにか一袋に入っている本数が減っているわけですが、それと同じやり方です。

今のところ、国産小麦を使っているパン屋さんの値上げはないようです。大手メーカーの食パンと比べても、値段の差が小さくなってきたので、今まで以上に買うことになりそうです。
 
参考文献
 
1. 朝日新聞敷島製パン、「超熟」や菓子パン値上げ フジパンも検討. 2018年6月13日. https://digital.asahi.com/articles/ASL6D3PTSL6DOIPE00D.html