Dr. Tairaのブログ

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ヨウシュヤマゴボウ


中学生の頃、毒があるのに食べたことのある植物があります。ヨウシュヤマゴボウPhytolacca americana)です。ヤマゴボウヤマゴボウ属の多年草で、帰化植物の一つです。写真1は、近くの道端に生えていたものです。

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写真1

有毒植物のせいか、葉に食害の跡が見当たりません(写真2)。寄ってくる昆虫も少ないのでしょうね。

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写真2

写真3は、ヨウシュヤマゴボウの実です。美味しそうに見えますが、美味しくはありません。甘味はありますが青臭く、かつシブ味というかエグミが後からやってきます。食べた時は数粒で止めました。

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写真3

この種に含まれる有毒成分は、トリテルペノイドサポニンであるフィトラカトキシン(phytolaccatoxin)だそうで、植物体全体にわたって存在します [1]。毒性は、根>葉>果実の順で弱くなるそうです。

果実は一見、ブルーベリー(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16433397.html)に似てなくもないですが、間違って食べてしまう事故もあるようです。腹痛・ 嘔吐・下痢などを起こすとされていますが、私が食べた時は、少量のせいか何ともありませんでした。とはいえ、美味しくもないし、食べるのは止めた方がいいです。

でも、ヨウシュヤマゴボウなんて、いかにも食べられそうな名前は微妙です。


参考文献