Dr. Tairaのブログ

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セスジスズメ3齢幼虫の歩行


セスジスズメTheretra oldenlandiae)は、日本全土で最も普通に見られるスズメガ科のガです。その幼虫の姿もひんぱんに見ることができます。幼虫は広食性で、ブドウ科サトイモ科、アカネ科、ツリフネソウ科などの植物の葉を盛んに食べます。以前のブログ記事でも、ブドウ科の植物であるヤブガラシに止まる幼虫を紹介しましたhttps://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16427850.html)。

幼虫は成長すると、植物から降りて土の中でのサナギ化へプロセスへ向かいます。なので、普段注意して見ていると、地面の上を移動する幼虫を発見することができます。

通常、地面を移動しているのは終齢の幼虫が多いですが、今回、写真のように、3齢程度と思われるセスジスズメの幼虫が、アスファルト道路の上を移動しているところを発見しました。体長は4 cmほどです。尾角をフリフリしながら、けっこうなスピードで歩いていました。

比較用の右上の挿入写真は、手の上に乗せた終齢幼虫で、体長82 mmです。

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写真の幼虫は黒色型ですが、このほかに褐色型があり、稀に緑色型のものも見られます。

いったいどこに向かっているのでしょうか。害虫として嫌われるセスジの幼虫ですが、このままではほぼ車にひかれると思い、近くのヤブガラシの葉の上に移動させました。