Dr. Tairaのブログ

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生ゴミ処理の容器について-2

先に非電動式の生ゴミ処理に適した容器について植木鉢を中心に説明しました。↓

生ゴミ処理の容器について - Dr. Tairaのブログ

 

もちろん、利用できる容器としてはほかにもいくつかありますので、ここで、それらの特徴および長所・短所についてまとめてみます(表1)。


表1.生ゴミ処理に利用できる容器の長所と短所
イメージ 1
 
まず木箱ですが、廃品として適当な大きさのものが手に入りにくいのが難点です。生ゴミ処理用の木箱が市販されているようですが、見た範囲では団地サイズのベランダのような狭い空間には不適なやや大型のものが多いようです。生ゴミ処理用に市販されているものもあるだけに、多くの項目で適した性質をもちますが、上記のように場所を選びますし、1〜2人分の生ゴミ量では大きすぎるようです。また重たいのでバネ秤を利用しての減量率の測定は困難であり、購入価格が高いのも難点です。
 
衣装箱は廃品が手に入れば便利で、基本的に前記の木箱と同様な性質をもちます。しかし、深さ(保温に必要)を確保するのがむずかしいという欠点があります。

発砲スチロール性のトロ箱は割と手に入りやすいですが、耐久性や水分の抜けが悪いのが欠点です。

段ボール箱は表に掲げた中で最も簡単に手にいれやすい容器でしょう。というわけで生ゴミ処理器として利用されている人もたくさんいます。割と保温性があるなど処理器としての適性をもちます。一方で、耐久性がないことと劣化してくると減量率の測定が不可能になってくることが難点です(持ち上げると破れるなど)。

プラスチック製のバケツコンテナーベジタブルプランター植木鉢はいずれも耐久性があります。とくにプランターや植木鉢は優れていて10年近く使えます。バケツやコンテナーの欠点は水分の抜けが悪いことです。一方プランターや植木鉢は底にも穴が空いていますので比較的抜けはよいです。プラスチック製容器に共通する欠点は保温性が悪いことです。微生物の代謝熱そのものによる保温を期待するならば小さくとも30 Lの容器を選択しなければなりません。
 
以上簡単に生ゴミ処理に利用できる(使われている)容器について説明しましたが、それぞれの特徴を考慮しながら、かつ各人の事情によって選択していただればと思います。