Dr. Tairaのブログ

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秋祭りの公園のチョウ


近くの街で秋祭りを催しているというので電車に乗って出かけました。駅前の会場では吹奏楽団やジャズバンドのライヴ演奏があったり、模擬店やさまざまな企画ブースが立ち並んでいて賑わっていました。

駅近くの公園でもステージ企画で賑わっていて屋台も並んでいました。ちょうどお昼時だったので、インド料理の屋台でキーマナンを買い、腹ごしらえをしました。ベンチに座って食べていると、花壇の周辺にチラチラと飛ぶチョウが見えます。食事もそこそこにチョウの観察時間となりました。

写真1は、秋祭り会場の一つである当該公園です。緑が豊富なように見えますが、樹木の周囲は植栽や下草が少なく、花壇も一箇所しかなく、チョウの数はそれほど多くはありませんでした。しかもお祭りで行き交う人が多く、飛んでいるチョウもなかなか静かにとまってくれません。

イメージ 1
写真1

最初に出会ったのでは、花壇で吸蜜していたのはツマグロヒョウモンArgyreus hyperbius)で、メスの個体です(写真2)。珍しくメスが2頭飛んでいてオスは見当たりませんでした。

イメージ 2
写真2

写真3は、茂みにいたヒカゲチョウLethe sicelis)です。文字通り、日陰にとまっていました。ヒカゲチョウは人影に敏感で近づくとすぐに飛んでしまいますが、息を殺して近づき、安物のデジカメで撮りました。やはり一眼レフの望遠がほしいですね。

イメージ 3
写真3

別の個体が、陽の当たるところでとまっていたので撮りました(写真4)。

イメージ 4
写真4

ヒカゲチョウは山地や雑木林に行かないと見られないという印象を持っていたので、街のど真ん中にある公園で複数個体見られるとは幸運でした。

茂みの日陰の葉上にはウラギンシジミCuretis acuta)もいました(写真5)。

イメージ 5
写真5

ウラギンシジミはあちこち飛んで落ち着きがありません。陽の当たるところに出たところを続いて撮りました(写真6)。翅の裏側しか見えていませんが、表は赤い模様が見えるオスの個体です。

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写真6

ほかに見かけたのは、ナミアゲハヤマトシジミイチモンジセセリのごく普通種で、頭数も限られていました。

番外編ですが、帰りの電車の駅では、窓際にホシホウジャクMacroglossum pyrrhostictaがとまっていました(写真7)。かなり弱っているのか、触れても翅を小刻みに震わせるだけで飛ぶことはありませんでした。

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写真7

ライヴ音楽を聴き、キーマナンを食べ、いろいろな企画ブース展示を見る秋祭りと、少ないチャンスでしたがチョウの観察を満喫した1日でした。