Dr. Tairaのブログ

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ラベンダーに群がるセセリチョウ


都市やその周辺では年々昆虫の種の数が減少していることはよく知られています。それでも、都市近郊の緑が多い公園には、まだたくさんの種を見ることができます。比較的広い都市近郊の公園の一つとしては、船橋市姉妹都市であるデンマーク・オーデンセ市の協力を得て、1996年に開園した「アンデルセン公園」があります。

今日は、アンデルセン公園まで出かけて、チョウを中心に観察しました。アンデルセン公園というメルヘン風の名前から来る印象とは異なり、公園内では広大な緑の空間を目にすることができます(写真1)。

イメージ 1
写真1

公園の中央には池があり、来園者がボートを漕いで楽しんでいました(写真2)。

イメージ 2
写真2

池を渡ったところには、シンボリックな大きな風車があります(写真3)。

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写真3

一つ失敗だったのは、出かけるのが遅くなって、観察が午後になったことです。午後は午前に比べて、チョウの活動が鈍ってしまいます。もう一つの失敗は、夏休み期間のしかも土曜日ということで、来園者で賑わっており、たくさんのお客さんの往来で、チョウが落ち着かず、なかなか写真が撮れないことでした。

それでも以下の19種のチョウが目撃できました(いい写真はほとんど撮れませんでした)。

ナミアゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ(キタキチョウ)、コジャノメ、ウラナミジャノメ、コミスジ、イチモンジチョウ、ヒメアカタテハ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、ムラサキツバメ、ウラギンシジミヤマトシジミイチモンジセセリキマダラセセリ


圧巻だったのは、上記の風車の横にラベンダーの花壇があったのですが、そこに無数とも言えるセセリチョウが乱舞していたことです。

写真4は、ラベンダーに群がるイチモンジセセリです。写真ではよくわからないと思いますが、番号を付けたところに個体がいます。この画面では13頭見えますが、写真では、乱舞の迫力が十分伝わらないのが残念です。おそらく、この花壇だけで100頭以上はいたのではないかと思います。

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写真4

近づいて撮ったイチモンジセセリです(写真5)。

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写真5

ラベンダーの花には、数は少ないですが、キマダラセセリもいました(写真6

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写真6

今回はチョウを中心に観察しましたが、渓流伝いにはトンボ類(たとえば、オニヤンマ、シオカラトンボショウジョウトンボノシメトンボアキアカネ)、お花畑にはハチ・アブ類もたくさん目撃できました。

写真7ショウジョウトンボの未熟型と思われる個体です。風車の横のレストランの庭にいました。

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写真7

姿はほとんど見ることはできませんでしたが、林の中からはアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシの鳴き声が混じって聴こえていました。機会をみて、また観察に訪れたいと思います。