Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

マイマイガの幼虫


前のページで家の壁を這っている蛾の幼虫(ケムシ)を紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16327269.html)。そのときは暗くて正体がよくわからなかったのですが、今日、同じものと思われるケムシを見つけました。マイマイガLymantria dispar japonica)の幼虫です(写真1)。

イメージ 1
写真1

マイマイガの幼虫は典型的なケムシで、背中には頭部側から5対の青の斑点と6対の赤い斑点があるのが特徴です。今日ははっきりその模様を確認することができました。終齢幼虫で、体長は65 mmありました。

ドクガ科に分類されるガであり、ケムシの様相から幼虫はみるからに毒がありそうですが、1齢幼虫にわずかに毒針毛がある程度です。写真1のような成長した幼虫や成虫(図1)には毒針毛はありません。

イメージ 2
図1. マイマイガの成虫のメスとオス(原色日本蛾類図鑑 [保育社]より)

幼虫は、針葉樹、広葉樹、草本の葉を食い尽くす広食性で知られています。果樹やカラマツの葉が食べられた場合は食害として問題になるようです。むしろ、日本ではときに大発生し、電柱や家屋の壁におびただしい数の成虫が止まることがあることから、景観上問題にされていることが多いです。