今日訪れたスポットは、川を挟んで数キロにわたってエノキの成木が生えているところで、いわゆる里山の環境になります(写真1)。
写真1
川の両側にエノキが点々とありますが、1 km以上の間隔でしか橋がないので対岸にいい樹木が見えていても、すぐには観察できないのが難点です(写真2)。
写真2
約7時間にわたって調査を行いましたが、最もよく出てきた昆虫がおなじみのツマグルオオヨコバイ Bothrogonia ferruginea です。調べたエノキの20%くらいにいました(写真3)。
写真3
ある一本のエノキからは、オオクチキムシ Upinella fuliginosa が顔を出しました(写真4)。数枚の落ち葉を箸でつまんで引き上げたら、10頭ほどごそっと出てきました。この虫もときどき出てきます。
写真4
今回エノキの根元で初めて見るのが ヒメジュウジナガカメムシ Bothrogonia ferruginea です(写真5)。1枚の葉に数頭くっついて出てきました。カメムシの仲間もエノキの落ち葉から最もよく出てくる昆虫の一つです。
写真5
最後にゴマダラチョウの越冬幼虫です(写真6)。今回は調べたエノキの30%くらいから出てきました。調べた場所はすでにオオムラサキは絶滅したとされる地域にあります。近くの雑木林よりのエノキも調べてみたのですが、やはり今回もオオムラサキは出ませんでした。
写真6