Dr. Tairaのブログ

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日傘の効果


毎日暑いです。とくに、外出時には熱中症予防に注意が必要です。日差しと紫外線防止に役に立つのが日傘ですが、前のページで示したような理想的な日傘(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16299281.html)にはなかなかお目にかかれません。

とはいえ、なんとかせねばと思い、薬屋で売っていた灰色の日傘をとりあえず買ってきました(図1)。1週間使ってみたのですが、暑さ防止に効果がありそうです。

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図1. 購入した日傘

今日のお昼、気温をモニターすることで日傘の効果を調べてみました。正午の天気予報では、気温は35℃と伝えています。まず、庭の真ん中に生えているケヤキの木陰で測ったところ、温度33.4℃、湿度61%でした(図2)。この温度自体は高いのですが、周囲がとても暑いので、木陰は涼しく感じます。

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図2. ケヤキの木陰での気温と湿度

次に、日傘をさして道路を歩きながら測定してみました。温度34.1℃、湿度59%でした(図3)。

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図3. 歩行中の日傘の影の気温と湿度

さらに、歩行を止め、コンクリートの建物の影になっているところで日傘をとり、測定しました。温度34.8℃、湿度46%でした(図4)。日傘の影よりも若干温度が高いですが、コンクリートの壁からの輻射熱の影響があるのでしょうか。

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図4. 建物の影の温度と湿度

最後に、日傘をささないで通りを歩いてみました。麦わら帽子を影にして温度を測定してみましたが、1分もたたないうちに37.8℃まで上昇しました(図5)。

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図5. 日傘をささない歩行中の温度と湿度

以上のさまざまな状況での温度をグラフ化したのが図6です。日傘の影では、直射で歩く場合よりも少なくとも3℃以上は違うことがわかります。明らかに日傘の効果があり、それを実際に体感できます。

それにしても木陰における気温の低下は抜群です。葉っぱには蒸散作用があり、気化熱による気温低下の効果があると考えられます。暑さ対策として緑化が有効だということがわかります。

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図6. さまざまな条件での気温の変化