Dr. Tairaのブログ

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雨の日の昆虫


今日は雨の中、食品添加物の実態調査のために、スーパーマーケット巡りをしました。ついでに、途中途中の道で木々や草むらを見つけては、昆虫たちの雨宿り状況を観察しました。雨の日は、葉の裏側や陰などに昆虫が止まっていることが多いのですが、今日は時間がなかったので、少ししか写真が撮れませんでした。以下、雨の日の昆虫です。

図1ヤマトシジミZizeeria maha、シノニム:Pseudozizeeria maha)です。日本では本州以南に生息するシジミチョウ科の一種で、最も普通に見られます。小さいチョウでありながら、葉の裏側に止まって雨をしのぐその姿は健気です。

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図1. エノコログサの葉の裏側で雨をしのぐヤマトシジミ

近くの草むらにはイチモンジセセリParnara guttata)がいました(図2)。大きな葉の下側に止まっていて、雨には濡れにくくなっていました。

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図2. 大きな葉の下で雨をしのぐイチモンジセセリ

イチモンジセセリセセリチョウ科に属するチョウの1種ですが、特徴として後翅裏の銀紋が一文字状に並んでおり、名前の由来になっています。これも最も普通に見られるセセリチョウの一つです。

イチモンジセセリが止まっているすぐ横には、マメ科のつる植物であるクズPueraria montana var. lobata)とアレチウリが混在していて、ホシハラビロヘリカメムシHomoeocerus unipunctatus)がいました(図3)。カメムシの一種で、褐色の背面中央部に小さな黒点が二つ見られるのが特徴です。クズの葉が雨よけになっていました。

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図3. クズの茎に止まるホシハラビロヘリカメムシ

小さな公園の中に生えているシャリンバイの葉の上には、なぜかハエがたくさん止まっていました。よく見ると、ニクバエ図4)とキンバエ図5)の2種類がいました。これらのハエの仲間にはたくさんの似た種類があって、種レベルで同定するのはなかなかむずかしいです。

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図4. シャリンバイの葉に止まるニクバエの一種

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図5. シャリンバイの葉に止まるキンバエの一種

最後に、コガネムシの仲間のアオドウガネAnomala albopilosa)です(図6)。しっかりと、アベリアの葉っぱにつかまっていましたが、体は雨に濡れていました。

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図6. 雨に濡れるアオドウガネ