Dr. Tairaのブログ

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路上のオオスカシバ


オオスカシバCephonodes hylas)は鱗翅目、スズメガ科のガの一種です。その名のとおり、翅が透明なガで、目にも止まらない速さの羽ばたきで、直線的に飛んだり、空中で止まったりしますので、ハチと間違えられることがあります。頭部から胸部にかけては鮮やかな黄緑色をしており、尻尾の方は黄色く、その上間に黒と赤の線があります(図1)。大きさは、先端開長で50-60 mmです。

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図1. スズメガの仲間、オオスカシバの成虫

道を歩いていたら、オオスカシバの幼虫が這っているところに出会いました(図2)。大きさは60 mmほどです。オオスカシバに限らず、スズメガの幼虫は、食草植物から地表に降りて落ち葉などを糸で綴り、繭を作ってその中で蛹になったり、土中に浅く潜って蛹化します。ので、通りに降りてきて、もくもくと移動しているところによく出会います。

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図2. 道路の上を移動するオオスカシバの終齢幼虫

オオスカシバの食草はクチナシGardenia jasminoides)です。ウチのクチナシも結構食べられています(図3)。

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図3. オオスカシバによる食害と思われるクチナシの葉