Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

コウガイビル


庭に置いてある土を小石を入れた皿をひっくる返したら、裏側にコウガイビルの仲間が2匹張り付いていました(写真1)。クロコウガイビルBipalium fuscatum)ではないかと思われます。

イメージ 1
写真1

写真1の右側の1匹がけっこう速いスピードで移動し始めました(写真2)。

イメージ 2
写真2

コウガイビルは、扁形動物門、ウズムシ目、コウガイビル科に属する動物の総称であり、平たいミミズのような、あるいはヒモのような長い形をしています。場合によっては1 m近い長さのものもいますが、幅は長さにかかわらずあまり変わりません。ヒルという名前が付いていますが、環形動物に属するヒルとはまったく異なる動物です。

昼間は湿った土壌や石の下、朽ち木の中などにじっとしており、夜間になると徘徊します。しかし、雨が降った後には、昼間でも地面を這っているのを見ることがあります。

肉食性で、ミミズ、ナメクジ、カタツムリなどが好物です。頭には扇子を広げたような構造がありますが、口は体の中央にあります。獲物を捕まえたときは、長い体全体で巻きついて、腹面中央の口から吻を伸ばし、肉を消化しつつ飲み込みます。

ナメクジを食べているところ何度か見たことがありますが、結構グロテスクです。ウチはナメクジの食害がけっこうあるので、がんばって食べてもらいたいですね。