Dr. Tairaのブログ

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クマゼミの初鳴き


7月に入ると各地からセミの初鳴きの便りが届きます。クマゼミCryptotympana facialis は、とくに鳴き声が大きく、朝方集団で鳴く習性があるので鳴き音は目立ちます。九州から本州中部の太平洋側まで、鳴き始めました。

図1は、愛知県豊橋市北山町東浦におけるクマゼミの初鳴きのデータを示しています。過去20年間以上で、確実に鳴く時期が早くなっています。とくにこの4年間は7月に入るとすぐに鳴き始めています。

セミの初鳴きの時期は、地球温暖化とは関係ないとの指摘もありますが、このデータを見る限りは、温暖化が影響していると思わざるを得ません。

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図1. クマゼミの初鳴き日(愛知県豊橋市北山町東浦におけるデータ)

7月のある日、窓を開けておいたらクマゼミの幼虫が侵入してきました。しばらくしたら羽化し始めました(図2)。

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図2. クマゼミの羽化の様子(愛知県豊橋市

4時間後、完全に羽化しました(図3)。

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図3. 羽化したクマゼミ

東京では、やっと今週からニイニイゼミが鳴き始めたところです。しばらくすれば、ミンミンゼミが鳴き始めると思います。