Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

グミサプリとソーマチン

世の中にはたくさんの代替甘味料が出回っています。本ブログでも以下のように取り上げてきました。
 
 
私はサプリメントを買うことはほとんどないのですが、今日は奨められて味覚糖のグミサプリなるものを食べてみました。いつものように原材料表示を見たところ、砂糖や水飴に加えて、代替甘味料が3種類入っていることがわかりました(図1)。いずれも天然由来の代替甘味料で、ソルビトールステビア、およびソーマチンです。
 
イメージ 1
図1. グミサプリの原材料表示
 
上記の中で、ソーマチン(タウマチン、thaumatin) は代替甘味料としては珍しくタンパク質です [1]。このタンパク質は、西アフリカを山地とするクズウコン科の植物、タウマトコックス・ダニエリ Thaumatococcus daniellii の果実からから発見されました。
 
ソーマチンは一本鎖のポリペプチドで、207残基のアミノ酸から構成されており、砂糖の約2000倍の甘さをもつとされています。日本では1989年に甘味料として1996年に食品添加物の認可を受けています。
 
高価な砂糖や水飴の量を減らすために、安価な代替甘味料が使われることは容易に想像できますが、それがソーマチンを含めた3種類の天然甘味料というのは何か特別な理由があるのでしょうか。いろいろ調べてみましたがよくわかりませんでした。
 
参考文献
 
[1] Masuda, T. and Kitabatake, N.: Developments in biotechnological production of sweet proteins. J. Biosci. Bioeng. 102, 375-389 (2006).