先に、食品の消費期限と賞味期限について紹介しました。↓
その後、このブログを見た知り合いから「生鮮食品は表示義務がないというけど、魚や肉はすべて表示があるように思うが?」と直接メールで訊ねられました。そこで、消費期限と賞味期限についてさらに詳しく述べてみたいと思います。
まず、繰り返しますが、消費期限と賞味期限の表示は原則として加工食品が対象で、大部分の生鮮食品は表示義務がありません。その観点から野菜、キノコ、果物には、たとえパッケージにされていたとしても表示がないと思います。
問題は肉や魚ですが、切断し、大きさを揃えてパックした時点で手を加えたということになり、表示義務が生じます。したがって、発砲スチロールにパックして売られている肉、魚類(むき身、切り身など)はすべて消費期限が付いていると思います。卵や貝類は生鮮食品ですが、パックされたものについては賞味期限や消費期限が示されています。この意味で、野菜は表示がないといいましたが、切断されたカット野菜のパッケージは表示義務を生じます。
重要ポイント
●消費期限、賞味期限の表示対象は原則加工食品、大部分の生鮮食品は対象外
●肉、魚、野菜がパックされた場合(切り身、むき身、カット)には消費期限が表示される
食品の表示義務と法令との関係を表1にまとめます。
表1. 食品に関連する法令と表示義務
紛らわしいのが、豆腐などの大豆製品です。これらはすべて加工食品なので表示対象ですが、消費と賞味の使い分けがされています。プラスチック容器に入れられた豆腐製品は例外なく賞味期限の表示がされています。
一方、油揚げ、厚揚げ、がんもどきはメーカーによって消費期限と賞味期限が使い分けられています。現在では保存技術が進んでいるので、写真の油揚げや厚揚げのように大手のメーカーを中心として賞味期限の表示が多くなっています。しかし、中小企業の場合は消費期限を付けているところもかなりありますので、私たちが購入する時は消費か賞味かよく見極めた上で、食べるまでの期限設定を行なう必要があります。
重要ポイント
●豆腐は賞味期限表示
●油揚げ、厚揚げ、がんもどき等は賞味期限と消費期限がある
カテゴリー別トップページ↓