Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

オオクモヘリカメムシ

昨日の定点観察でエノキ幼木のチェックをしていたら、葉上に交尾中のオオクモヘリカメムシ Anacanthocoris striicornisを見つけました(写真1)。ヘリカメムシ科の一種です。 写真1 カメムシとしては大柄で、体長は20 mmほどになります。カメムシの中でも臭…

アカボシゴマダラ3化目の発生

昨日晴れ間を狙って、定点観察のエリアをくまなく回り、アカボシゴマダラの3化目の発生状況を調べました。その結果、多くの場所で産卵と孵化を確認することができました。写真1はエノキ低木の葉上に産み付けられた卵を示します。直径約1 mmです。 写真1 すぐ…

2化目終盤のアカボシゴマダラ

2化目のアカボシゴマダラですが、定点観察している位置での最後の終齢幼虫(写真1)が葉上を離れ姿を消しました。近くの引越し場所で蛹化の段階に入っていると思われますが、見つけることができませんでした。 写真1 あちこちでまだたくさんの蛹を検出してい…

夏に見るアカボシゴマダラの春型

7月はアカボシゴマダラの今年2回目の羽化の時期です。続々と新しい成虫を目撃しています。この時期に見られる成虫は当然夏型で、後翅に典型的なアカボシ模様を見ることができます(写真1)。ちなみにこのチョウの英語名は"red ring skirt"で、さしずめアカ…

体を浮かすアカボシゴマダラの幼虫

アカボシゴマダラやゴマダラチョウの幼虫の特徴の一つとして、エノキの葉上で体のほとんどを浮かした状態で静止する姿勢があります。写真1、2はアカボシゴマダラの夏型終齢幼虫が体を浮かしている状態を示します。 よく見ると、4対ある後ろ足の最後尾の1対…

アカボシゴマダラー2回目の羽化

7月に入り、アカボシゴマダラの今年2回目の羽化が本格的に始まりました。すべて本来のアカボシ模様の夏型ですが(写真1)、春型と比べると(特にメスは)若干小さいように思えます。 写真1 2回目の発生における羽化までのプロセスを見ると、越冬型の羽化(…

ジャコウアゲハの羽化

約1ヶ月前の記事で、近くの通りの歩道にあるツツジの植栽の中にウマノスズクサが生えていてジャコウアゲハの幼虫がいたことを紹介しました。この植栽は定期的な剪定が行われていて、このウマノスズクサも伐採される寸前でした。そこでウチに避難させ、その…

赤梅酢をつくる

前のページ(6月17日)で梅干しをつくるための仕込みを紹介しました。だいぶ放置しておいたので梅酢が十分に出ていました。今日はそれに赤シソを入れる赤梅酢をつくる仕込みを行いました。梅干し作りの中でも面倒な工程です。 近くのスーパーから買ってきた…

小型のオオムラサキ

Hestina属のチョウと近縁な種として、オオムラサキ Sasakia charonda が知られています。エノキを食樹とするこれらのチョウは生態学的にも似ていますが、オオムラサキは、まとまった広範囲の雑木林と林縁の豊富なエノキがないと生息できないようです。成虫の…