Dr. Tairaのブログ

生命と環境、微生物、科学と教育、生活科学、時事ネタなどに関する記事紹介

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

今日のゴマダラチョウ幼虫

一昨日、エノキ幼木の幹上にアカボシゴマダラの越冬幼虫をいることをこのブログで紹介しましたが、昨日も幹上にアカボシの幼虫を見つけました(写真1)。その現場から立ち去る時に、すぐ近くにエノキの成木があるのを確認しました。その時は時間がなくてじっ…

AGEを減らす料理法と食事

今朝のNHK「あさイチ」ではAGEを取り上げていました。AGEとは最終(終末)糖化産物(Advanced Glycation Endproducts)のことで、強い毒性を持ち、老化促進の元凶としてやり玉にあげられている物質です。 AGEは、タンパク質に過剰な糖がくっつくことでそれが…

今日のゴマダラチョウとアカボシゴマダラ

今日は国道沿いの里山に近い環境に生えているエノキと根元の Hesina 越冬幼虫の調査を行いました。大木は少なく、大きくても樹高10 mちょっとでした。多くは幼木と低木です。一般の車道や田んぼのあぜ道、車が通れない林道をチャリを漕ぎながら、延々と全6時…

今年初の世論調査

大手メディアによる今年最初の世論調査の結果が概ね出そろったようです。回答者の属性が最もよくわかっている朝日新聞によるRDD調査の結果を中心に見てみたいと思います。 1. 内閣支持率 まず内閣支持率ですが、「支持する」が43%、「支持しない」が38%で昨…

砧公園のエノキと昆虫

砧公園は東京都世田谷区にある広い公園で、40ヘクタール近い面積を誇ります。エノキの大木がたくさんある公園として知られています。写真1に、園内のエノキ群を示します。 写真1 園内でどれほどエノキが幅を利かしているかと言えば、「えのきのトイレ」とい…

都区内公園のエノキ成木調査

カテゴリー:エノキ下の越冬幼虫の探索 東京都区内のいわゆる「近隣公園」の規模以上の公園においては、夏になるとアカボシゴマダラ Hestina assimilis とゴマダラチョウ Hestina japonica の成虫が混在して飛ぶ姿がよく見られます。個体数としてはアカボシ…

エノキの下のワカバグモ

エノキの根元の落ち葉の下には昆虫だけではなく、ワラジムシやクモ類がたくさんいます。今日も寒風の中落ち葉をひっくり返していたら、ワカバグモが出てきました。もう夕方だったので光量不足で解像度が悪いです。 カテゴリー:エノキ下の越冬幼虫の探索

都市公園のゴマダラチョウ幼虫

このところ関東の都市公園におけるゴマダラチョウとアカボシゴマダラの越冬幼虫を集中的に探索していますが、今日もある公園を訪れました。この公園には数十本のエノキの成木と幼木があり、夏にはゴマダラチョウとアカボシゴマダラの両方の成虫が飛ぶのを見…

エノキの下のカメムシ

エノキの根元の落ち葉をゴソゴソやっていると、Hestina 属チョウの越冬幼虫だけではなく、いろんな昆虫や小動物が出てきます。今日は東京都区内の公園(写真1)でカメムシ3種が続けざまに出てきました。。 写真1 まずは5齢幼虫で越冬するアカスジキンカメム…

都市公園の植栽管理を考える-3

私は常々都市公園における植栽管理のあり方を疑問視してきました。それは人工的な植え込みを維持管理し、それを増やすことが、「自然との共生を図り、生物多様性を推し進める」ことという大きな勘違いがあることです。 そもそも人工的な公園には自然はなく、…

エノキ成木からのアカボシゴマダラの検出

カテゴリー:エノキ下の越冬幼虫の探索 アカボシゴマダラの越冬幼虫はゴマダラチョウのそれとは異なり、もっぱらエノキの幼木や低木の根元から検出されます。インターネット上の情報によれば、アカボシはエノキの成木からも検出されているようですが、私自身…

冬のクビキリギリス

このブログでも何度も紹介していますが、この冬はクビキリギリス Euconocephalus thunbergi によく出会います。バッタ目キリギリス科の昆虫で、体長は60 mm前後です。成虫で越冬することが知られています。 今年になってからもすでに3回目撃しました。すべて…

江戸川の川辺の散策

今日は江戸川の川べりの散策に行ってきました。江戸川は、流路延長約60 kmの利根川水系分流であり、利根川本流から東京湾に流れ込みます。流域は、茨城県、千葉県、埼玉県、東京都の1都3県におよびます。 今日散策した場所は、千葉県、埼玉県、東京都が交わ…

アオサギ

今日は湿地がある公園にエノキの予備調査に行きました。夏に訪れた時にエノキの成木、幼木ともは少ないと感じていましたが、今日それをあらためて確認しました。数が少ないのであっという間に調査は終わり、しばし鳥の観察を行いました。 園内の池にはカワセ…

Hestina属幼虫の棲み分け

日本に生息する Heitina 属のチョウは、在来種のゴマダラチョウと外来種のアカボシゴマダラの2種です。このブログでも何度も取り上げてきたように、後者は特定外来生物とされており、食草であるエノキをめぐって前者と競合する可能性が指摘されています。 し…

小川に沿って並ぶエノキ群

カテゴリー:植物の観察 カテゴリー:エノキ下の越冬幼虫の探索 今日は、千葉県内を流れるある川に沿って延々と生えているエノキ群の観察に行きました。小高い丘に挟まれて幅0.5–1 km程度の田園地帯が約20 kmに亘って続き、その中心を走る小川の両側にエノキ…

キバラヘリカメムシ

今日のエノキの落ち葉探索、オオムラサキ、ゴマダラチョウの幼虫ともまったくの空振りでした。以前いたスポットも出てきません。やはり年々減っているのを実感します。 代わりにキバラヘリカメムシ Plinachtus bicoloripes の成虫が出てきました。青リンゴの…

エノキの根元から出てくる幼虫

冬場は、エノキの根元の枯葉のチェックがルーチン・ワークになっていますが、主に対象としているオオムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラの幼虫以外にも、いろいろな種類の昆虫が出てきます。中には意外!と思うものもあります。 今日枯葉の裏側から…

再度ツマグロオオヨコバイ

昨年末、エノキの落ち葉の下からツマグロオオヨコバイBothrogonia ferruginea の成虫が出てきたことを書きました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16619755.html)。今日、そことは離れた別の場所でエノキの落ち葉をまさぐっていたら、何とまた出…

鏡開きとぜんざい

今日は鏡開きですね。正月に供えた鏡餅を下げ、神仏に感謝しながら無病息災などを祈って汁粉、ぜんざい、雑煮などにして食べます。昔は鏡餅を割って食べたものですが、現在のプラスチックケースの鏡餅は、丸餅や角餅が入っているんですね。私は、それでぜん…

乾燥に強いHestina属越冬幼虫

Hestina 属のチョウ(ゴマダラチョウやアカボシゴマダラ)の幼虫は、エノキの根元の落葉の下に潜んで冬を越します。これらの幼虫を探し出すと、しっかりと落葉の裏にくっついて出てきます。ところが、稀に枯葉から剥がれて、裸の状態で出てくることもありま…

ゴマダラチョウとアカボシゴマダラの共存-3

前のブログ記事で、エノキの大木の根元にはゴマダラチョウの越冬幼虫が選択的に存在し、外来種アカボシゴマダラの幼虫はほとんど見つからないことを書きました。これまで樹高10 m以上のエノキの成木を数百本見てきましたが、出てくる幼虫は基本的にゴマダラ…

エノキの大木とゴマダラチョウ-2

私が最初にゴマダラチョウの幼虫を見たのは、小学校5年生のときでした。担任の先生に「ゴマダラチョウはエノキの根元にある落葉の下で幼虫態で越冬する」と教わってとても興味を抱き、実際に自然の幼虫を見てみたいと思いました。 その年の冬休みに担任の先…

冬の落葉樹

冬は落葉樹の葉がすっかり落ちて木の枝が丸裸になります。イヌシデ、エノキ、クヌギ、コナラなどの落葉樹のむき出しになった枝を見ながら、日本の温帯地域の植生を感じます。一方公園に行くと、植栽されたマテバシイやヤマモモなどの暖地系常緑樹が寒空の下…

味噌の保存と活用

今日のNHK「あさイチ」では味噌の保存の仕方と調味料としての活用法を紹介していました。私は子供の頃祖父から味噌の作り方を教わり、よく自家製の味噌を食べていました。保存は室温で、1年くらいで消費していたように記憶しています。今は自分で作ることは…

今日の昆虫-1/7

今日はエノキの落葉下の幼虫探索を娘が手伝ってくれるというので、近くの観察ポイントまでいっしょに行きました。娘といっても大の大人です。二人で落葉をゴソゴソまさぐっている姿は異様です。土地の所有者らしき人から怪しげに声をかけられましたが、「幼…

「モズのはやにえ」ほか

今日も街の総合公園までゴマダラチョウの越冬幼虫の探索に出かけました。そのついでに見たのがモズのはやにえです(写真1)。ガマの上にイナゴが突き刺さっていました。久しぶりに見ました。 写真1 角度を変えて撮ったモズのはやにえ(写真2)。 写真2 公園…

今日の昆虫-1/5

ルーチンのHestina属越冬幼虫の探索を行なっていると、本来の目的とは離れてほかの昆虫や小動物もけっこう出てきます。先日はエノキの落葉にくっついてツマグロヨコバイが出てきたことを紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16619755.htm…

お寺とエノキ

神社やお寺の境内には大木がつきものですが、私が見た範囲では神社には意外とエノキは少ないようです。神社はどちらかというとスギの高木が多いような気がしますが、神社の性格が現れているのでしょうか。 そういえば、100年前に明治神宮の森を創る計画があ…

今日の心のなごみ

元旦に神社にお参りに行き、入り口のお飾りがプラスチック製であったことに、正月早々ガッカリしたことを紹介しました(https://blogs.yahoo.co.jp/rplelegans130/16621501.html)。 今日は、昆虫の定点観察のついでに普段訪れている近くの屋敷林に立ち寄り…